韓国サムスン電子は5月13日、セルラー方式通信向けマイクロ波を使い、世界初のアダプティブアレイアンテナでの無線転送技術の実験に成功した。同社が公式ブログSamsung Tomorrowで明らかにしたもの。
この技術は第5世代(5G)のモバイルコミュニケーション・システムとなる見込みで「現行の4G(LTE)ネットワークの数百倍の速度でデータ転送が可能」という。
今回のアダプティブアレイ送受信技術の実験では、64本のアンテナを設置してKa帯(28GHz)マイクロ波で、最長2キロまでの1Gbps(正式には1.056Gbps)での転送に成功したという。同社はこの技術を2020年までに商用化する計画でいる。
この技術が実用化されれば、高精細のデジタル映画を事実上無制限に送受信できるようになるという。3D映画や3Dゲーム、ウルトラHDコンテンツのリアルタイムストリーミング、そして遠隔医療といった、広範にわたるサービスに役立つと、同社は公式ブログで述べている。
(山下香欧)