ローランド株式会社は、カメラやPCなどのHD映像とマイクからの音声を一台で操作し、収録/ライブ配信から演出まで可能な省スペース型のAVミキサー「VR-50HD」を発表した。発売時期は2013年10月を予定しており、価格は未定だが80万円前後を予定しているという。

VR-50HDは同社が2011年から発売している小型の音響・映像ミキサー「VRシリーズ」の新製品で、HDに対応したもの。ほぼA3サイズの省スペースに音響・映像設備やライブ配信スタジオに必要なオーディオミキサー、ビデオスイッチャー、メディアコンバーター、モニターディスプレイを全て備えた業務用のソリューションモデル。さらにUSB3.0の音声・映像出力を装備し、PCとUSBケーブル一本の接続で収録やライブ配信を実現。同社では音響・映像一体型のAVミキサーとして世界初としている。USB3.0はWindows/Macともにドライバーのインストールなしで使用できる。

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本体背面端子部(クリックで拡大)

映像信号はマルチフォーマットに対応。異なる映像信号でも変換機なしで直接VR-50HD本体に接続することができ、それぞれの映像に合わせて最適な縦横比の変換や、サイズの拡大/縮小が行なえる。入力端子はHDMI×4、RGB×2、コンポジット×2、SDI×4、合計12系統を装備。HDMIとSDIはエンベデッドオーディオも利用できる。

本体左側の操作パネルでオーディオ、右側の操作パネルでビデオの操作を行なえるほか、本体内蔵のタッチ操作対応モニターを利用して「ピクチャ・イン・ピクチャ」による2画面合成や、背景合成、テロップ表示など、最大4種類の映像を重ねる本格的な合成も行えるとしている。

ミックスした音と映像はSDIまたはHDMIで出力できる他、USB3.0による出力にも対応。USB接続したPC上での収録や、収録ファイルのネットワーク共有、Ustreamなどでの高画質ライブ配信にも利用できる。USB3.0では非圧縮1080/60pでの高画質接続が行える他、USB出力専用のスケーラーを搭載し、USB2.0でも非圧縮720/30pで出力が可能。同社のキャプチャ用ソフトウェア「Video Capture for VR」による収録も可能だ。

なお、本製品は、2013年6月12日(水)より米国で開催される設備用音響/映像機器展「InfoComm 2013」および国内では6月12日(水)・13日(木)に開催する「ローランド Audio & Visual 新製品内覧会」(東京都千代田区神田須田町2-7タームスビル7F)にて発表、展示を予定している。新製品内覧会の入場は無料だが、FAXで事前の参加登録が必要だ。詳しい情報は下記のイベント案内ページより。
http://www.roland.co.jp/products/ss/event/2013AV/