MLB球団のシアトル・マリナーズは、4月のリーグ開幕戦に合わせて本拠地セーフコ・フィールド(ワシントン州シアトル)スタジアムのディスプレイを新刷、合わせてHDライブ機材を導入した。フジノンの最新望遠フィールドレンズが捉えるグラウンドの白熱シーンが、今までかつてない鮮明な映像でスクリーンに映し出され、観客席側のヒートを盛り上げているという。
本年度のホームゲーム開幕初戦は4月8日の対ヒューストン・アストロだった。旧スクリーンから8倍の大きさになったスクリーンは、パナソニック/ライトハウス社製LEDディスプレイ。始球式や両チームによる国歌斉唱などエンターテインメントも高輝度に再現した。サイズは62×17メートル(1,061.4m2)で、野球スタジアムとしては米国最大で、施設に導入されているディスプレイとしては、世界ランクで7番目になる。
スタジアムに導入された中継用カメラは、グラスバレー社製「LDX 80」プリミア・マルチフォーマットフィールドカメラとフジノンのボックス型2/3″中継制作レンズ「XA77x9.5BESM」が2セットに、ソニー社製「PMW-500」XDCAMメモリーカムコーダーと超広角化を実現するフジノン2/3″HDポータブルレンズ「HA14x4.5BE」である。後者は昨年導入した同コンビネーションセットに1セット追加した形になる。
マリナーズの中継コントロール室はホームプレートの裏側に位置しており、2セットのスタジオカメラも同じくクラブレベルに固定設置されている。年間81試合のホームゲームだけでなく、スタジアムで開催される450ものイベントにおいて、大型スクリーンに送出する番組のオペレーションを行っており、フィールドカメラも休みなく使用されている。
(山下香欧)