今春のNABで一般初公開したBulletProof v1.0の出荷を開始した。BulletProofは、キヤノン、ニコンDSLRおよびGoProカメラに対応する、新しいタイプのプリ編集ワークフローツールである。
製作者が撮影したフッテージを編集プロダクションへ渡すまでの作業を助ける。オフローディング、整理、レビュー、ファイルのバックアップ、カラーコレクション、簡易編集、メタデータ入力、タイムコードバーンインでApple ProRes、PhotoJPEG、H.264へのマルチトランスコードおよび出力などをこなせる。チュートリアルビデオも豊富で、インストールから出力するまでを順に教えてくれる。
Red GiantのPVとして、同社のVFXツールやBulletProofを使用して生まれた短編映画「Spy vs Guy」も異例のハイクオリティ作品として話題になっている。本作は、1970年のロシアの秘密エージェントが現代でスパイグッズを駆使しピザ配達のバイト青年からあの手この手で超重要機密を奪還しようと奮闘するストーリー。BulletProof自身の紹介ビデオでも、Spy vs Guyの制作シーンが使われている。
BulletProofは今後、対応カメラやMXFやAVCHDといったフォーマットを順次追加していくとしている。またWindows OS版の開発も検討されているが、予定については明らかになっていない。
BulletProof v1.0は199ドル。対応環境は、IntelベースのMac OSX 10.6.8(Snow Leopard)、10.7.2とそれ以降のバージョン(Lion)、または10.8以降(Mountain Lion)。
(山下香欧)