ソニーは9月5日より、4KビデオVODサービス「Video Unlimited 4K」を開始した。開始当初は、「ブレイキングバッド」といった人気テレビ番組シリーズから「ゴーストバスターズ」まで、ソニーピクチャーズエンターテインメントが配給する約70タイトルが揃う。年内には100タイトルまで増やすという。このサービスは、ソニーの4Kメディアプレイヤー(FMP-X1)にレンタルもしくは購入したコンテンツストリーミングデータをダウンロードして、4Kブラビアで再生する、”専用”サービスとなる。ストリーミングには、米Eye IO社のエンコード技術を採用している。
サービスの価格だが、一泊分(24時間)では、テレビシリーズは3.99ドル、映画作品は7.99ドルで、購入価格は29.99ドルになる。コンテンツはウルトラバイオレット対応で、HD/SD解像度であれば、ほかのデバイスでも視聴できるようになっている。
今回のサービス開始に伴い、699.99ドルの4Kメディアプレイヤーを65型、55型4Kブラビアとバンドルして、それぞれ5999.98ドル、4599ドルでプロモーションしている。ちなみに4Kメディアプレイヤーには、「アメージング・スパイダーマン」や「トータル・リコール2012」など最新の映画作品を含め、10タイトルの映画作品がプリロードされている。
ソニーの新サービスは、有料テレビ事業者たちの4Kコンテンツへの興味心を煽るものになるかもしれないが、ソニー社製の4K対応デバイス専用となっているため、まだまだリニアテレビ離れという所謂コードカットの火種にはなりえない。
市場に先駆けて4Kコンテンツを扱うOTTサービスを開始したが、ソニーのほかにも、米Odemaxが7月からプライベートベータサイトでインデペンデント作品のダウンロードサービスを開始している。またナノテックとSEIKIでも4Kメディアプレイヤーと4K対応TVをバンドルしてストリーミングサービスを開始しており、この7月に米国で開催されたケーブルショーでは、コムキャストが3Gbpsサービスを使った4K映像配信のトライアルデモを行っている。
(山下香欧)