レーザーを光源に使ったプロジェクター技術は、シネマ市場でも注目されつつあるが、まだ導入事例がなかった。
今回、米国のシアトル・シネラマ・シアターが業界初として、デジタルレーザープロジェクターを導入する。導入するのは、クリスティ・デジタル社製のDCI準拠の4Kデジタルレーザープロジェクター。商業用としてのレギュレーションがレーザー照明のものと重なるため、クリスティは販売するにあたりFDAの認可が必要となったという。
レーザー光源のプロジェクターはシステムの起動が早く、発光持続時間が長い。クリスティのレーザープロジェクターは、60000ルーメンという今までにない高輝度で色再現を実現するという。クリスティは今年の初めに、レーザープロジェクターのパブリックテストとして、米カリフォルニアのバーバンクにあるAMCにて、「G.I. Joe: Retaliation」の上映を行っている。
今回の導入は既存のプロジェクターの入れ替えとなる。シアターでは、幅20メーターのスクリーンに投影する。遅くても来年3月までには、リニューアルオープンする予定。
(山下香欧)