ヤマハはオーディオ編集ソフトやイベントや設備系の音響製品のほか、各種ミキサーなど幅広いジャンルのオーディオ製品を手がけている。今年は、オーディオインターフェースUR44やパワードスピーカーHSシリーズ3機種、ポータブルPAシステムSTAGEPAS400i/600i、ライブSR向けデジタルミキシングコンソールCLシリーズや、アナログミキサーとデジタルミキサーの利点を融合させたミキシングコンソールMGPシリーズなどのほか、設備用システムとしてマトリックスプロセッサMTXシリーズや、スピーカーVXCシリーズなどの新製品を出展しており、同社の音響製品を総合的に披露していた。

また、会場内のブースでこうした製品の展示と合わせて伝達関数とインパルス応答概論といった硬派なものから、お悩み解決や虎の巻、体験セミナーなど硬軟取り混ぜたセミナーが会期中開催された。

SR関連やレコーディング機材では定評があり、既に様々な製品を販売しているが、商業施設向けの製品も手がけており、今年は天井に埋め込むスピーカーやアンププロセッサーなど製品ラインナップの大幅な拡充が行われた。

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iPadにも対応したスタインバーグUSBオーディオインターフェースUR44

192kHz対応6イン/4アウトの入出力を備えており、この内4つは上位モデルと同様に部品選定や回路設計から徹底的にこだわったClass-AディスクリートマイクプリアンプD-PREを搭載している。また、DSPエフェクトも上位機種で定評のあるREV-X、Sweet Spot Morphing Channel Strip、Guitar Amp Classicsが搭載されており、レコーディングやライブ、音楽制作など、様々な音楽制作シーンで活躍する。

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マルチラックRi8-D

Danteネットワークによる柔軟かつ容易なシステム構築が可能なI/Oラックに1Uの入出力専用モデルがラインナップになった。本体上のDIPスイッチの切り替えでデイジーチェーン接続も可能で、デジタルミキシングコンソールCLシリーズとの組合せで、8台までのI/OラックのHAコントロールが可能となっている。

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Nuageはコントロールサーフェスの組み合わせに応じて様々な規模に対応でき、インターフェースは16chアナログ、16chデジタル、8chアナログ&8chデジタルの3モデルから選択することができるアドバンスドプロダクションシステム。直感的な操作と高精度のジョグホイールなど、Nuendoのあらゆる機能に直感的にアクセスできる高品位のコントロールサーフェスとなっている。今年はじめに発売になり、商業施設用システムとともに2013年度グッドデザイン賞を受賞したという。

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ポータブルPAシステムSTAGEPASに新たにSTAGEPAS 400i/600iの2機種がラインナップに加わった。400i/600iは、iPod/iPhone接続やSPXデジタルリバーブ、フィードバックサプレッサー、マスターEQなどのライブやイベントで便利な新機能を搭載している。ストリートライブや各種イベントでの拡声や、音楽再生などポータビリティーを活かした運用が可能。

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会議室や店舗、レストラン、宴会場などの商業空間向けのシステムを拡充

スピーカーやマトリクスプロセッサーのほか、パワーアンプなどトータルソリューションを展開する。施工の利便性と接環境に合わせ3つのサイズと2つのカラーのスピーカーVXCシリーズのほか、現場の環境や用途に合わせた音声処理や複数の場所に異なる音楽やアナウンスを出力する事ができる、ゾーニング機能などを搭載したマトリクスプロセッサーMTXシリーズ、ハイインピーダンス対応のパワーアンプXMVシリーズのほか、ユーザーが簡単に設定を切り替えることができるコントロールパネルDCPシリーズなど多様な設置環境に対応可能なシステムを展開。

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パワードスタジオモニターHS5/HS7/HS8、パワードサブウーファーHS8S

HS50/HS80/HS10Wの後継機にあたるもので、更にコンパクトな対応がラインナップに加わっているのが一つの特徴となっているが、先進的な磁気回路設計を採用したユニットを搭載することで再生能力の向上が図られている。