JVCからまたアッと驚かされるものが出てきた。同社のCES2014ブースでおとなしくショーケースに飾られていた小型ビデオカメラは、実は4Kストリーミングができる次世代ビデオカメラだった。まだモデル番号もついていないこの小型4Kビデオカメラは、昨年のCESでデビューを飾った600fps高速撮影対応「GC-PX100」の外観をもっており(4Kというバッジもついていない)、まさにそのサイズで4Kビデオカメラへとアップグレードさせたもの。そういえば、2年前のCES 2012で業界初の4K60p対応ビデオカメラ「GY-HMQ10」を披露したのは、JVCだった。
そのGY-HMQ10やGC-PX100にも採用されている独自Falconbrid(ファルコンブリッド)という映像処理エンジンは開発から2年以上たっているが、それでも当初から4K処理ができるパワーを持っている。よって市場投入を急ぐならば、LEDディスプレイを4K対応にし、4Kキャプチャー、ストリーミングができるようにファームウェアを開発してしまえば可能かと思われる。記録メモリー媒体はまだどれを採用するのかは見えていない。当面は収録するデータをMini HDMIポートから外部のハードディスクに記録するようなコンセプトになっているのかもしれない。もちろんWi-Fiもビルトインされている。
ソニーのように独自コーデック(XAVC)を持ち合わせていないが、MPEG標準化に初期から携わってきたJVCであるから、H.265/HEVCに対応させる可能性も無視できない。正式な製品発売の時期等はまだ決まっていないとのこと。価格は米国で2000ドル程度をターゲットにしているという。ソニーから今回のCESで発表された(本日現在で)世界最小サイズの4Kハンディカム「FDR-AX100」も約2000ドルだ。こちらは米国で3月から発売される予定。ちなみはJVCのGC-PX100は高さ110mm、長さは183mm(Sony新4Kハンディカムは、もう一回り大きい感がある)。
会場では、ショーケースに入った本体には電源が入っておりHDMIポートから4Kディスプレイにコンテンツが再生されていたが、実際のところはこのプロトタイプを使って収録されたものかは不明。
(山下香欧)
※【1/15訂正】タイトルおよび本文の一部表記を訂正しました。