Phantom 2 Vision

昨年、アクションカメラGoPro HEROを搭載して気軽に空撮できるクワッドコプターとして一世風靡をしたDJI Phantomから、新たに「Phantom 2 Vision」、「Phantom FC40」、「Phantom 2」の3モデルが登場している。

昨年11月に登場した「Phantom 2 Vision」は、昨春にリリースしたPhantom Visionの後継機モデル。DJI VISIONアプリでモバイルデバイスから制御できるDJI開発のHDビデオカメラ“ビジョンカメラ”を搭載し、初代Phantomよりも価格的には多少アップしてしまったが、カメラとスタビライザーが実装された分として検討の余地はある。フライト制御システムの機能が向上し、またバッテリー消費も改善されており飛行可能時間が25分と、以前よりも10分~15分ほど長く飛ばせるようになった。制御距離は最大300メートルまで。FPV(First Person View)機能でモバイルデバイスからほぼリアルタイムで撮影シーンを確認できる。

本モデルは依然と軽量で1.16kg。カメラは1/2.3センサー搭載、14万画素の静止画、1080p/60fpsの動画収録が可能で、内部記録できるよう4GB microSDカードが搭載されている。このカメラはチルトスタビライザーで本体と固定されており、カメラのチルト位置(斜角度は最大35°)はアプリから制御できるようになっている。静止画に関しても140°パノラマ撮影に加え、ビジョンカメラのプロファイルがアドビの編集ツールに対応できるようになり、レンズ歪みの修正などが施せるようになった。またアドビ専用のDNG RAWフォーマットにも対応している。ビジョンカメラには今後、多様の46mmレンズフィルターが登場する予定だ。

140128_djiphantom2_fc40.jpg

Phantom FC40

「Phantom FC40」のほうは搭載カメラが720p/30fpsまで可能なモデル。初代PhantomにFC40カメラを実装したもの。FPVおよび対応制御距離は100メートルまで。バッテリー消耗も初代Phantomと同じく10~15分程度。またスタビライザーが装備されておらず、飛行前にカメラの位置をマニュアルで設定しなければならない。価格はずっと抑えられて560米ドル。

140128_djiphantom2_GoPro.jpg

Phantom 2

シリーズの中で最高峰になる「Phantom 2」は、昨年のクリスマス時期にリリースされた。昨春に登場したGoPro HERO3用 Zenmuse H3-2Dジンバル(Zen)を実装できるよう、従来のモデルよりもペイロードが重くても耐えられるようになっており、ジンバルポートが予め実装されている(ジンバル自身は別途購入)。Zenジンバルの精度も好評だ。Phantom 2本体にはNAZA-MV2フライト制御システムが搭載され、簡単なオペレーションで1キロ圏内まで安定した飛行が行える。加えてZenジンバル調整も遠隔で行える。価格はZenジンバルも一緒にバンドル購入すれば879米ドル。単体であれば679米ドル。

(山下香欧)