市場調査会社IHSテクノロジーの最新報告によると、UHD TV(=4Kテレビ)の今年の全世界市場規模は昨年から10倍ほどに成長し、出荷台数は1450万台に達する見込みだという。
また、韓国のテレビ市場関連の報道でも2000万台を超える数字を予測している。台湾デジタイムズ・リサーチでは2013年から2017年までのCAGR(複合年間成長率)を160%とし、2015年での4Kテレビのシェアはテレビ市場で10%以上に成長して3000万台になるという。現在、4Kテレビはプラズマディスプレイパネルが使われていないため、LCDテレビ市場のみで測定されている。
市場調査企業のディスプレイリサーチでは、サムスン電子が今年第1四半期の市場シェア22%を記録して世界1位を占めており、中国のハイセンスが16%で2位、中国スカイワースが14%で3位、LG電子は10%で4位だと明らかにした。
4KTVは2012年から本格的に市販展開がおこなわれ、昨年はソニーと中国6大TVメーカーが販売シェアを占めて、サムスン電子とLG電子は昨年初頭までは一桁台のシェアに留まっていた。しかし今年に入って韓国2大テレビメーカーは、カーブドTVと80インチ以上の大型画面に加えて普及型をリリースし、フルラインナップを備えて展開している。
IHSテクノロジーの報告では、5月の出荷台数で韓国2大テレビメーカーが総合の45%を占めている。対して中国6メーカー(虹電気(changhong)、ハイアール(Haier)、ハイセンス、コンカ(Konka)、スカイワース、TCL)の総合は45%である。中国テレビブランドは国内では人気だが、世界全体からはまだ認知度が低い。テレビ市場で世界最大規模を持つ中国ではあるが、国内全体においての4Kテレビのシェアは10%以下だ。4Kテレビを浸透させたいテレビメーカー達は秋のバーゲンシーズンを狙って販促をかけるとみられる。
(山下香欧)