「ATEM 2 M/E Production Studio 4K」
Blackmagic Designの発表によると、フランスのミュージックフェスティバル「Vieilles Charrues(ヴィエイユ・シャリュ)」にATEMライブプロダクションによるワークフローが導入されたという。アークティック・モンキーズ、リリー・アレン、エルトン・ジョン、ザ・ブラック・キーズらのステージパフォーマンスをサポートした。
ライブプロダクションを専門とするSombrero & Coは、同フェスティバルの2つのメインステージにおいて映像制作を全面的に担当。制作には、複数のATEM 2 M/E Production Studio 4Kと1台のCompact Videohubルーターを中心とする集中型プロダクションハブが使用された。
両ステージからのカメラフィードは光ファイバーでATEM Studio Converterに取り込まれ、SDIに変換して40×40ルーターを通してプロダクションスイッチャーにフィードされた。ATEM Studio Converterはトークバックやタリーに完全対応しているため、ディレクターやミキサーは両ステージのカメラマンと直接話し、ライブプロダクションのコンテンツを共同で管理できたとしている。
Sombrero & Coのジュリアン・ブルーネ氏は次のようにコメントしている。
ブルーネ氏:ヴィエイユ・シャリュのような大規模ビデオプロダクションでは、バランスが非常に重要です。各バンドのパフォーマンスを収録するだけでなく、フェスティバル自体にも独自のスタイルとスピリットがあるので、それらに合ったコンテンツを制作しなければなりません。また、同時に数十万人というオーディエンスにも最高のショーを提供しなければなりません。
オーディエンスを収めたワイドレンジのショットとライブパフォーマンスのミックス映像は、休憩中に使用されるコマーシャルやスポンサー情報とともにルーターに送られ、両ステージ脇に設置された2台の大型LEDスクリーンに映し出された。
ブルーネ氏:今回、コントロールルームのワークフローを考案した際、より柔軟性の高いデュアル・スイッチャー・ワークフローがベストであると判断しました。
世界的に有名なアーティストの多くは、専任のクリエイティブ・ディレクターと一緒に来ます。そして彼らは、映像コンテンツが自身のアーティストとマッチしているかどうかをより幅広いビジョンで判断するんです。ATEM 2 M/EProduction Studioには多くの入力系統があり、Multi Viewモニタリングにも対応しているので、私たちは柔軟に作業を行い、巨大スクリーンにビデオコンテンツを送ってオーディエンスに楽しんでもらうことができました。
今回構築したプロダクションハブは、各グループのパフォーマンスにおいて何を達成するべきなのかを、カメラマン、フェスティバルのディレクター、ライブを行うアーティスト、技術スタッフの全員が理解できるようにデザインされました。Blackmagic Designのワークフローによって、この目標が完璧に達成できたんです。