Blackmagic Design(以下:BMD)はIBC2014開幕に合わせて12日、カナダにあるEyeon Softwareを買収したことを発表した。
EyeonのフラッグシップFusionはVFX向けコンポーザーソフトウェア。最近のハリウッドヒット作「マレフィセント」、「オール・ユー・ニード・イズ・キル」、「シン・シティ: ア・デイム・トゥ・キル・フォー」、「アメイジング・スパイダーマン2」、「キャプテン・アメリカ」、「ゼロ・グラビティ」などに携わった多くのプロダクションハウスで活用されている。Dos時代に市場で初めてデスクトップ上でビデオレイヤーをスプラインベースのキーフレームアニメーションをつけて合成処理が行える画期的なツールとして登場。以来、25年にわたって業界で無限の進化を遂げている。
BMDがDaVinciを買収したことを発表したのも5年前のIBCだった。当時、トップハイエンド向けのカラーグレーディングシステムという位置づけだったDaVinciは、汎用向けのツールとして変わり、今や多くのユーザーへ拡販している。FusionがBMDブランドとなった今、最初に行われるのは価格改定だろう。撮影にはBMDのプロダクションカメラ、エディター/カラーコレクションにはResolve、コンポジットに今やFusionが揃い、映画製作環境にまた1つ変革がもたらされる。
BMDの声明文では、今後もFusionは現在のカナダ・トロントオフィスをベースに、スタンドアロンの製品として開発していくという。
12日から始まったIBCでは、BMDのブースでプロモーションされているFusion。来春のNABではバージョン7.5がBMDのブランドで登場する予定だが、何かしらDaVinciとの紐付けも仕込まれると思われる。
(山下香欧)