キヤノンEOSデジタルシネマカメラとALEXAカメラとのシネマワークフローでも知られるCodexレコーダーが、先月21日、ケープカナベラル空軍基地(米フロリダ)から国際宇宙ステーションに向けて飛び立った。
SpaceX製の貨物宇宙船CRS-4 Dragonに積まれた撮影機材は、国際宇宙ステーションでIMAX 3Dドキュメンタリ映画「A Perfect Planet(仮)」(製作:ウォルト・ディズニー・スタジオとIMAXエンターテインメント)用に様々なシーンを収めてくる。トニー・マイヤーズ氏が監督する本作は、宇宙に浮かぶザ・ブルー・マーブル“地球”を一つ青く輝く命として捉え、人類の未来までを模索するようなテーマ。本作は2016年初頭に一般公開予定。
国際宇宙ステーションへ飛び立ったのは、キヤノンEOS C500 EFデジタルシネマカメラ、EOS-1D CデジタルSLRカメラにシネマズームと焦点レンズを一式とCodex 4Kレコーダー。Codex 4KレコーダーはEOS C500の4KシネマRAWの120fpsまでキャプチャーできる。
撮影監督のジェームズ・ネイハウス氏はキヤノンEOS C500が一番フィルム感を残せるカメラとして今回のIMAX 3Dスペースプロジェクトで採用、軌道上でカメラ撮影を挑む宇宙飛行士チームをトレーニングしている。ネイハウス氏は「ハッブル3D」、「スペースステーション3D」、「Mission To Mir(宇宙ステーション ミール、1997年作)」と過去に様々なスペーステーマの撮影をこなしている。
機材は9月23日に国際宇宙ステーションに到着し、既にミッションを開始している。撮影は来年初頭まで行われる予定。CRS-4には、IMAX 3Dプロジェクト機材のほか、3Dプリンターも持ち込まれている。史上初のゼロ-G環境で3Dプリンターを動かす実験を行う。CRS-4自身のミッション期間は4週間。地球には10月18日に戻ってくる予定。
尚、Codexは、国際映画撮影監督ギルド(ICG)から、映画撮影技術部門でキヤノン優秀賞を受賞している。
(山下香欧)