NEC Display Solutions of Americaから、MultiSyncブランドのカラーマネジメントディスプレイの超高精細(3840×2160、10bit)対応31.5インチ液晶ディスプレイ「PA322UHD(PA322)」が正式に発表された。今年のInfoComm 2014では、参考出展として初めて公にお披露目されていた。
NECのカラーマネジメントディスプレイPAシリーズは、今年のデジタルカメラグランプリ2014 Summerを受賞した実績を持つ。PA322は、プロフェッショナル向けハイグレードのディスプレイモデルになる。新方式の白色LEDを採用したGB-R LEDバックライトでAdobe RGB相当における広色域(CIE XYZの色度座標系で99.3%)をカバーする(sRGBで136.3%)。
IGZO技術および176°/176°の広視野角IPS液晶表示パネルを採用。画素ピッチは、0.18mm、最大輝度は、350cd/m2。60Hzリフレッシュレートでモーションブラーを低減し、斜めから見ても色や輝度の変化が少なく正確な色で確認できる。1920×1080であれば120Hzでのディスプレイが可能。
この4K対応ディスプレイはPAシリーズの多様な機能を継承しているが、パネルには、ピクチャーインピクチャーや、新しく各HD解像度を持つ4画面表示、画面の向きを左右に回転やピボット(90°回転)機能がついて、またサイネージ向けに壁にマウントすることもできるようになっている。
USB3.0ハブは、アップストリームポート2系統、ダウンストリームポート3系統を装備していることで、2台のパソコンでKVMを共有できる上、さまざまな機器をデスクの使いやすい位置に置くことができる便利な機能だ。
特記すべき点は、業務用液晶ディスプレイと同じく、PA322にもOPS準拠モジュール対応のスロットが実装されたことだ。専用の3G/HD-SDI入力用カードを挿すことが可能となる。
同梱されるMultiProfilerソフトウェアでは、手動調整した色調整を含むディスプレイ情報を他ディスプレイ間でやり取りができるようになっており、REC.709やICCプロファイルエミュレーション設定なども行える。またディスプレイ自体を高精度に色調節できる専用のキャリブレーションハードウェアも用意されている。
PA322のサイズ(スタンド無)は74×469×302mm。重さは14.2kg(スタンド込で20.5kg)。 米国での発売は12月を予定しており、価格は2,999ドル。
(山下香欧)