360Herosは、複数のGoProを装着して360度フルVR映像を生成することができるシステムを揃えており、昨年だけでも4,000ユニットを世界各国に送り出したことで知られている。VISAが2014年冬季オリンピックで展開したVISA 360Cam Appでの映像は360Herosのシステムによるもの。またギネス世界記録となったがエベレストの最上部にて撮影した史上初のパノラマビデオも360Herosだ。
VISA 360 Cam Appの映像
TIMES初・全方位映像を使ったドキュメンタリーサイト「ディープ・ダイブ」。ファビアン・クストーと科学者チームが世界唯一の水中サイエンスラボ「アクエリアス」で、31日間という記録的な長期滞在による体験をドキュメンタリーにしたもの。360Herosが技術支援を行った
CES2015では新鋭の6基のGoProを立方体に配置させて360度視野の水中映像を生成するスキューバ360度VRギア「360 Abyss(360アビス)」がお目見えする。Hero4 Black Edition(2.7/4:3)の解像度を活かし、7,500×3,750pixelの全方位映像(360×180度)が作り上げられる(Hero3/Hero3+、1440 4:3モード)であれば6,000×3,000pixel。全体のサイズは25cm四方、重量は2.629kg~3kg(ドアのモデルによって変わる)。
360アビスは既存の「H3ScubaH6」で使われているネジ無しでの装着が可能なPlug-in-playシステムのリグに加えて、各GoPro用に浮力のあるポリカーボネートのドアがついた堅牢性の高いケースを組むことで、水深1,000mでも耐久できるようになっている。負の浮力のままでよければアルマイドドアのモデルも揃っている。また装着するオプティカル・ドームも飛行機でも使用されている頑強なポリカーボネートで、GoProレンズの視界を遮らないクリアなものとなっている。各ドームの内側に装着するレンズフィルターは、55mmの交換式で水の色(CY/GR)や浅海度合によって替えられる。
そのほかにも10基のGoProを装着して12,000×6,000の映像を生成する「H3Pro10」(上記写真左)や、14基のGoProで3D化した360度VRも可能な「3DH3Pro14H」(上記写真右)などを紹介。
360HerosはCESから、Thunderbolt、hp、サムスンとタイアップし、立体映像技術に関するプロモーションを行う専用の移動トラック360RVを出動させる。360Herosの製品のほか、Oculus Rift VRのコンテンツや、サムスンのウェアラブルVR新製品Samsung Gear VRなども紹介。CESの後も関連イベントでプロモーションしており、サンダンス映画祭(1月)、NAB(4月)、SIGGRAPH(8月)でもRVで展示を行う予定だという。
(山下香欧)