パナソニック株式会社はCES開催に合わせて民生用の新しいデジタル4Kビデオカメラ「HC-WX970M」を発表した。パナソニックからファミリーユースでハイスペックを備えた4Kビデオカメラは本機が初めて。
バッテリー込で総重量が約447g、サイズは幅65mm×高さ73mm×奥行161mmと軽量・小型化にもこだわった。
HC-WX970MはライカDCレンズ、1/2.3型4KハイスピードMOSセンサー、クリスタルエンジン4Kの三拍子が揃う
4K60p対応のHC-X1000と同格で、レンズはライカDCレンズ、4つのレンズ群がそれぞれ個別のモーターで動作制御を行う「4ドライブレンズシステム」を採用。レンズのF値はF1.8~F3.6(F=4.08~81.6mm)。ズームは光学20倍ズームで、フルHDではiA40倍ズーム、4Kでは25倍ズームが可能。センサーには総画素数1,891万画素の高速読み出しが可能な1/2.3型4KハイスピードMOSセンサー、そしてエンジンには4K映像データを高速処理できる新開発の4K30p処理対応「クリスタルエンジン4K」を搭載。これら高速処理で動きの早い映像に発生するローリングシャッター現象も抑える。
■4KハイプレシジョンAFで難易度高い4K撮影をサポート
4KハイプレシジョンAFサンプル映像
特徴的な機能の1つに新開発の「4KハイプレシジョンAF」がある。速いフォーカススピードと動く被写体に対する高い追従性能、パンニング時も常にフォーカスする捕捉性能を実現し、難しい4K撮影をサポートする。
■HDR動画撮影機能
HDRサンプル映像
民生用ビデオカメラとして初めて採用したHDR動画撮影機能では、露光時間を変えて撮影した明るい画像と暗い画像を合成することで、白飛びや黒つぶれを抑えた階調性の高い映像を実現する。
■人気のワイプ撮り機能の向上
ワイプ撮り機能には様々な新機能が加えられ、「Panasonic Image App」をインストールしたスマートフォンなどで撮影した映像を無線経由(IEEE802.11b/g/n)で子画面に表示しながら、本機で撮影した映像と同時に記録ができる「ワイヤレスワイプ撮り」や、ワイプなし映像も同時記録できるモード(AVCHD FHD/60iモード時のみ)が加わった。さらにサブカメラには水平方向に270度の回転、上下20度のチルト機能が備えられた。前方・横方向の音声をカットし、指向性を後ろ1方向に絞ることで撮影者の声をクリアに記録する「ナレーションモード」、子画面の1倍/2倍ズーム切り替えや、画面サイズやフレーム色変更も可能になった。
■決定的瞬間をとらえた写真を手軽に残せる「4K PHOTO」
4K PHOTOビデオ
FHDだけでなく、4K動画からでも静止画を切り出せる「4K PHOTO」、そして設定を一括で行う「4K PHOTOモード」を搭載。「4K PHOTOモード」では、切り出しに適した動画の撮影設定(シャッタースピード最大1/8000秒)で動画を記録。動画を切り出した静止画にはそのフレームのExif情報が与えられるので、焦点距離や露出設定などの情報を後で確認できる。
HC-WX970Mでの動画記録方式はAVCHDおよびMP4/iFrame、静止画はJPEG。内蔵メモリは64GBで、記録媒体はSD/SDHC/SDXC(4K撮影時はSDXC Class 10準拠を推奨)。録画時間は最大約27時間30分。
読み95MB/s、書き90MB/sを誇るUHS-I Class3タイプ新SDXCメモリカード(32~128GB)も発表
HC-WX970Mのボディ色はブラックとブラウンの2色から選べる。発売は他の新製品3機種と並び1月23日を予定しており、価格はオープン。月産台数は1,500台とのこと。
4Kサンプル映像
プレス発表会
(山下香欧)