Blackmagic Designの発表によると、映画「Being Evel(原題)」が、Blackmagic Cinema Cameraで撮影され、ポストプロダクションにTeranex 2D ProcessorおよびDaVinci Resolveが使用されたという。「ジャッカス」シリーズのジョニー・ノックスビル氏、オスカー受賞歴を持つダニエル・ユンゲ監督による共同制作の同ドキュメンタリーは、世界公開に先駆け、2015年サンダンス映画祭においてプレミア上映される予定だ。
同作は、アメリカのアイコン的存在である、命知らずのロバート・“エベル”・ナイベル氏のありのままの姿に着目し、ヒーローやカタルシスに対する人々の飽くなき欲求を考察している。
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20世紀を最もカラフルに彩ったこのセレブリティの生涯を浮き彫りにするため、ダニエル・ユンゲ監督は豊富なアーカイブ映像に加え、新たに60本以上のインタビュー映像を撮影したという。ユンゲ監督は、「私の顔を返して ~パキスタン 酸攻撃の被害女性たち~」で、2012年アカデミー賞の短編ドキュメンタリー映画賞を、そして同年のエミー賞ではベストドキュメンタリー賞を受賞している。同作において、ユンゲ監督とHeLo所属のプロデューサー達は、Blackmagic Cinema Cameraをメインカメラとして採用した。また、コンバージョンにはTeranex 2D Processorが、カラーコレクションにはDaVinciResolveが使用された。
同作のインタビュー映像は、Blackmagic Cinema Cameraを使ってProResで収録。これらの映像は、全米各地のスタジオでグリーンバックを使用して撮影され、各ショットは後の工程でアーカイブ映像やエフェクトと合成された。Blackmagic Cinema Cameraを使い様々なアングルで撮影されたインタビュー映像は、合成作業を経て、同作を構成するユニークな要素となった。
ユンゲ監督:同レベルで高いラティチュードに対応し、ProRes収録が可能で、さらに現場から現場へ簡単に持ち運ぶことのできるカメラを4台必要としていました。多くのショットには複数の合成が含まれ、また撮影現場ごとに環境が異なっていたのです。
Blackmagic Cinema Cameraの優れたカラースペースのおかげで、非常に美しい画が撮れました。キャプチャーできる情報量が多く、カメラから出力してすぐにポスプロに使用できる点もいいですね。これほどの性能を備えた4台のカメラを、これだけ低価格で揃えられることは驚きでしたよ。
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インタビュー映像を撮り終えると、新たに撮影した映像および1950年代まで遡るアーカイブ映像は、Teranex 2D Processorへと送られ、カラーバランスを調整した後に1080pへ変換された。仕上げとなるカラーコレクションにはDaVinci Resolveが用いられた。また、すべてのインタビュー映像に特定のルックと雰囲気を持たせるため、DaVinci Resolveは、インタビュー映像の撮影に先駆けてLUTの作成にも使用されている。
同作のポスプロを手がけた、Milkhausのコンポジター、ジェームズ・デュリー氏は次のようにコメントしている。
デュリー氏:私たちが使用したすべてのフッテージは、Teranexを経由しています。Teranexは非常にスピーディに動作したので、扱っているフォーマットに関わらず、作業をスムーズに進めることができました。私たちは、ハイエンドのデジタル映像からスーパー8mm、VHSのテープに至るまで、あらゆるフォーマットを扱っていたのです。特にTeranexでカラーバランスを調整できたことで、時間を大幅に節約でき、DaVinci Resolveを使ったカラーコレクションをより効率的に行うことができました。
「Being Evel」は、2015年サンダンス映画祭にて、1月25日(日)にプレミア上映予定。