ダイナミック広告挿入からクラウドDVRといったビデオサービスのインフラストラクチャソリューションを構築するイマジン・コミュニケーションズ(以下、イマジン)は現地時間26日、マルチスクリーンビデオソリューションを持つ米RGBネットワークを買収したことを発表した。

買収金額面については開示されていないが、イマジンの公表ではRGBの経営トップ以外の雇用のほぼ全員が同社に加わるとしている。イマジンはつい最近、広告展開技術を持つ米OpenTVに続いてファイルベースの映像処理技術を得意とした加Digital Rapidsを買収しており、今回のRGB資産獲得でマルチスクリーンビデオ市場での立ち位置を強力なものにしていく。

イマジンは2014年3月にハリスの放送事業部門の運営が2社(イマジンとゲーツエアー)に分立した際の1社。RGBの持つIPクラウドベースのビデオ配信技術は今後、イマジン側の広告管理やビデオインフラストラクチャと統合され、MVPD(多チャンネルビデオ番組販売業者)向けのOTTおよびマルチスクリーンビデオサービスに合理的で収益化をもたらすソリューションを提供できるとしている。

RGBは2003年にカリフォルニアのシリコンバレー地区に設立。主にケーブル事業者向けのデジタルサイマルキャスト技術を展開し、追って広告技術やクラウドDVRなどのマルチスクリーンビデオサービスに付加価値をつける技術へと拡張していった。

(山下香欧)