Blackmagic Designの発表によると、英ニュース専門チャンネル「Sky News」が同社のスタジオDで使用する放送用システムのオーバーホールの一環として、ATEM 2 M/E Production Studio 4K、ATEM 2 M/E Broadcast Panel、Smart Videohubを導入したという。
スタジオDは、メンバーそれぞれが複数のタスクをこなす少人数のチームによって3分間ニュースの制作に使用されており、制作されたニュースはSky Newsのデジタルネットワークを介して放送されている。同スタジオには、複雑なプロジェクトの必要に応じて、テクニカルディレクターをはじめプロデューサー、ディレクター、ビジョンミキサー、サウンドスーパーバイザーがそれぞれの持ち場で作業を行えるレイアウトと設備が整っている。
ニュースキャスターのマーティン・スタンフォード氏によると、以前はこの3分間ニュースの制作が非常に時間のかかる作業であったという。
スタンフォード氏:司会者の映像とニュースのフッテージを合わせ、さらに情報のグラフィックを追加するなど、編集室で長い時間を費やさざるを得ない仕事でした。今回新しくなったスタジオワークフローでは、ニュース速報をリアルタイムで作成し、イン点/アウト点をマークして、あらゆるデジタル機器に送信できます。おかげで1時間以上あった放送タイムラグが、数分間にまで短縮されました。
スタンフォード氏:局の他の場所あるいはスタジオ内のソースのどちらであるかに関わらず、すべてのソースがSmart Videohubルーターを経由し、ATEM 2 M/E Production Studio 4Kスイッチャー上の割り当てられたチャンネルに送られています。これらのソースには、スタジオフロアに再配置された3台のHDスタジオカメラだけでなく、各作業エリアやスタジオフロアのすべてのモニタリング映像も含まれており、最大限の柔軟性が得られています。
以前から使用していたSky Newsメディアサーバーの4系統の再生チャンネルもスイッチャーに接続されています。また、同じようにスイッチャーに接続された3系統の外部ソースには、Skyセントラルルーターからのほぼすべてのソースだけでなく、MacやApple TVユニットからのローカルフィードを使用できるので、デバイスをAirPlayで接続できます。
Sky Newsの現場のトップであり、主任プロジェクトエンジニアであるジョージ・デイヴィス氏は、3台すべてのHDカメラチャンネルに対し、すでに所持していたキーヤーを使用したと説明する。
デイヴィス氏:それぞれのカメラに、キーヤーとしてATEM Television Studioスイッチャーを割り当てました。そうすることで、ビジョンミキサーは背景がすでにクロマキーされているカメラソースにアクセスできるのです。カメラのイメージとキーイングされたイメージの両方を同時に心配する必要がないので、インタビューなどの映像をグーリンバックで撮影するのが非常に簡単になりました。