キヤノンは、同社の小型業務用フルHDビデオカメラ「XF205」の新規画質設定への対応ファームウェアを2015年4月中旬に、IPストリーミングへの対応ファームウェアを2015年6月下旬にリリースすることを発表した。どちらのファームウェアも無償でアップデートが可能。

同ファームウェアには、低照度下でもノイズを抑えた映像記録が可能な画質の設定や、IPストリーミングへの対応、MP4方式でのスロー&ファストモーション撮影機能の追加、Wi-Fi設定画面の改善が含まれる。ファームウェアアップデートの内容・詳細は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

■新たな画質の設定が可能(2015年4月中旬より)

低照度下でもノイズを抑えた映像記録が可能な画質設定が追加されます。「XF205」に発売当初から採用されている解像度の高さを優先させた画質と、新たに追加されるノイズ抑制を優先させた画質のどちらかを、撮影時に任意で選択できるようになるため、撮影シーンやユーザーのニーズに合わせた映像表現が可能になります。

■IPストリーミングに対応(2015年6月下旬より)

放送局などで使用されている映像信号(動画)の送受信方法であるIPストリーミングに対応します。これにより、撮影を行いながら、インターネットを通じてリアルタイムに動画を送信できるため、ニュース番組や動画サイトでのライブ配信などが可能になります。また、富士通株式会社のIPデコーダー(データ受信機器)「Fujitsu Network リアルタイム映像伝送装置IP-900IID、IP-920D」や、IPストリーミング対応ソフトウエアなどに対応するため、放送局などの既存の映像制作・編集フローの中で「XF205」のIPストリーミング機能を利用できるようになります。

■その他の機能向上について(2015年6月下旬より)

2015年6月下旬より無償提供を行うファームウエアの適用により、「IPストリーミング対応」以外に改善・向上される主な機能は以下の通りです。ファームウエアの提供方法や機能の詳細については、キヤノンの業務用デジタルビデオカメラのホームページ(canon.jp/prodv)に掲載予定です。

1.MP4方式でのスロー&ファストモーション撮影機能の追加
MP4方式での記録時に、最大40%のスローモーションと最大250%のファストモーションでの撮影が可能になり、手軽に印象的な映像表現が可能。

2.Wi-Fi設定画面の改善
カメラ本体でWi-Fi設定をする際に、感覚的で分かりやすい操作が可能になるよう、設定画面のユーザーインターフェースを改善。

なお、上記の試作ファームウェアを適用したXF205は2015年4月13日から16日(現地時間)の期間中に米国ラスベガスで開催されるNAB2015の同社ブースにて展示予定だ(セントラルホール/ブースNo.C201LMR、C202LMR)。