ATEM 2 M/E Production Studio 4K
Blackmagic Designの発表によると、ベネズエラのPromar TVが新しい中継トラックでATEM 2 M/E Production Studio 4K、Universal Videohub、Teranex 2D Processor同社製品を使用しているという。Promar TVはその中継トラックで、南米最大のプロ野球リーグである「リーガ・ベネソラーナ・デ・ベイスボル・プロフェシオナル(LVBP)」の全試合を放送している。
Promar TVは、ベネズエラ最大の制作会社兼テレビ局。近年はLVBP公式の制作会社となり、Fox SportsやESPN、ベネズエラのすべての主要テレビ局を含め、国内・海外のネットワークやチャンネル向けに全試合の制作を担当している。すべての試合はHDで撮影され、各テレビ局の放送用に最大4種類のフォーマットで提供されている。また、Promar TVはテレビ局やネットワークと連携し、それぞれの放送ブランドに合うよう放送をカスタマイズしている。
この作業を行うため、Promar TVはBlackmagic Design ATEM 2 M/E Production Studio 4Kスイッチャー、Universal Videohub 72×144ルーター、4台のTeranex Processor、収録用に7台のHyperDeck Studio、編集/モニタリング用に数台のUltraStudio 3D I/Oデバイス、さらに多くのUltraScopesとMini Converterを搭載する23フィートの中継トラックを構築した。
Promar TVの技術マネージャー、ジョージ・サンチアゴ・コソウスキ氏は次のようにコメントしている。
コソウスキ氏:最大4つのテレビ局やネットワークが同じ試合を放送するので、それを管理しなければなりません。そしてもちろん、各局、ネットワークは、それぞれのコマーシャルやロゴなどを挿入します。またスタジアムのプレスボックスやグラウンドからの、各局のコメンテーターによる解説も、それぞれの番組で使用されます。各コメンテーターのセットアップには、それぞれ専用のカメラフィードが必要です。
試合中、Promar TVは、各テレビ局/ネットワークの要求に対応するだけでなく、プレスボックスや審判に個別のフィードも提供している。様々な種類の放送映像を管理するために、Promar TVは中継トラックの核としてATEM 2 M/E Production Studio 4Kを使用している。
コソウスキ氏:ATEMがファーストチョイスでした。ATEMの多様性は、まさに私たちに必要なものです。ATEMのAuxバスでは、複数のテレビ局用の放送を簡単に分けられます。また、スティンガーやDVEワイプなどの様々なトランジションを簡単に切り替えられるので、各テレビ局の放送に必要なルックをコントロールできます。
今シーズン、私たちは8人のディレクターと作業を行う予定です。彼らはそれぞれのスタイルを持っており、スタイルに合わせてカメラ、VTR、Multiviewerなどを準備します。ATEMでは、ワークフローや放送品質に妥協することなく、これらの作業に柔軟に対応できます。
中継車に入出力される数多くのフィードに対応するため、Promar TVはUniversal Videohubを使用している。
コソウスキ氏:非常にコンパクトなので、私たちの新しい中継車にとって人間工学的に理想的ですね。Universal Videohubを購入した一番の理由は、216本のケーブルを1台の機材に接続できることです。配線が非常に簡単になります。以前はそこら中がケーブルだらけで、問題があっても何が原因か分からず、144本のケーブルをチェックする必要がありました。それはもう、干草の中に1本の針を見つけるような作業でした。Universal Videohubではすべてをまとめて管理できるので、何かを見つけなければならない場合でも、それがどこにあるのかが分かるんです。
Promar TVは、試合をHDで撮影し、Teranexの変換機能を使用して、各テレビ局/ネットワークの放送用に最大4種類のフォーマットオプションを提供している。
コソウスキ氏:ベネズエラでは、すべての放送局がHDではありません。今でも4:3のSD、16:9のワイドスクリーンの放送があります。これらすべての変換を行うため、Teranexを使用しています。Teranexはとてもシンプルです。ボタン一押しで変換が実行できるんです。特に、時間が非常に重要なライブイベントの制作では、このようなすばやい変換は必須です。
コンテンツが様々な放送基準を確実に満たすよう、Promar TVはUltraScopeも使用している。
コソウスキ氏:コンピューターでコントロールされた非常にシンプルなビデオ出力なので、専用のサテライトフィードを通して送信し、テレビ局やネットワークが直接モニタリングを行います。各局は、ビデオやオーディオのレベルなど多くの情報を確認できるので、私たちの提供する信号が最高のものであると確信できます。これを導入してから、仕事の成功率は100%です。UltraScopeのおかげで、作業の苦労や技術スタッフとの電話が非常に少なくなりました。