MB86M31

ソシオネクストは今月3日、放送機器などのプロフェッショナル向けとして、HEVC/H.265対応4K/60p映像リアルタイムエンコード製品を世界で初めて出荷開始したこと発表。製品はリアルタイムエンコーダLSIの「MB86M31」と、評価ボード「MB86M31-EVB」、ドライバ、アプリケーション開発環境(SDK)。

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評価ボード「MB86M31-EVB」

従来、HEVCコーデックのリアルタイムエンコードには複数の高性能プロセッサによる並列処理が必要だったが、MB86M31は1チップで実現することにより、体積1/20、消費電力1/50とし1,000倍の性能比を実現させている。

本LSIは株式会社富士通研究所との共同開発によるHEVCエンコーダコアを搭載し、高画質を維持したまま世界最高クラスの高圧縮を実現。4K(3840×2160)映像をHEVC/60pでリアルタイムエンコードできるほか、フルHD(1920×1080)映像4つをリアルタイムにHEVC/60p映像にするマルチチャンネルエンコードもできる。入力フォーマットはYUV 4:2:2 10bitのプログレッシブ/インターレース映像に対応する。

ソシオネクストは、富士通グループとパナソニックのシステムLSI事業を統合して3月に事業を開始した新会社。ソシオネクストは、本LSIを今夏8月に量産開始を予定している。

(山下香欧)