昨年度にハーモニック社の声のもと7社が結成したUHDおよび関連技術の採用とエコシステムを促進する団体「Ultra HDフォーラム」が初めて公にアピールする。

本団体は、ドルビー、エリクソン、ハーモニック、LG電子、NeuLionとソニー(アルファベット順)が共同で設立。本年のNABにて正式に団体について発表し、現在は会員企業が20社以上へと広がっている。

Ultra HDフォーラムでは、この秋にアムステルダムで開催されるヨーロッパ最大規模の放送機器展「IBC2015」の会議の一環として、UHD技術の展開に焦点を当てたマスタークラスを開催する。UHDテレビの早期市場投入により、UHDサービスの市場での需要を形成しつつある。産業界は、完全なUHD配信エコシステム間の相互運用性を確保するための基準を策定し、導入していくことが必要だと主張。このため本団体では、広色域(WCG)、ハイダイナミックレンジ(HDR)、ハイフレームレート(HFR)から次世代オーディオ(NGA)といった新しいUHD技術の導入のためのガイドラインを確立していく意向だ。Ultra HDフォーラムが主催するマスタークラスは9月11日にIBC展示会場(RAI)で16時から開催される。場所は会議室G102/103の予定。

並行して同時期に設立され、ハリウッド業界の企業とメーカーが立ち上げた「Ultra HDアライアンス」が存在する。類似したメッセージを発信しているが、NetflixやDirecTVといったサービス業も加入しており、コンテンツ制作側と再現する側の技術基準を統一させるため、当初はHDRに注目したガイドラインを策定するために活動を展開している。

さらに、英国には「UHDフォーラム」が存在する。こちらは2013年にDTG(英デジタルテレビジョングループ)の一部として放送局、テレビプラットフォーム、テレビメーカーなどが結成した団体。現在は4K Plugfestを進めており、開発中の4Kセットトップボックスで4Kテレビとホームシアター関連機器の性能と相互運用性を検証している。

(山下香欧)