米Adobe Systemsは、同社のクラウドサービスAdobe Creative Cloudで提供されるAdobe Premiere Pro CCなどの映像制作ツールを対象とした次期アップデートの概要を9月11日(金)~15日(火)にオランダ・アムステルダムRAIにて開催中の放送機器展「IBC 2015」にて発表・展示している(ホール7/ブースNo.G27)。同アップデートは年末までに提供開始を予定している。
次期アップデートには、4K60p(UHD)のサポート、DNxHR(8bit~10bit)への対応、タブレットPCなどによるタッチ操作によるワークフローなどが含まれる。アップデート内容の概要は以下の通り。
(以下プレスリリースより引用)
- 4Kそして8Kの高精細映像編集に対応する広範なフォーマットをPremiere Pro CCはネイティブにサポートし、UltraHDの新しい時代を切り開きます。映像における色彩表現への対応もさらに強化、Premiere Pro CCはハイダイナミックレンジ(HDR)ワークフローをサポートするほか、After Effects CCでは色彩の忠実な再現性や調整機能が強化されています。日々発展を続けるカラーワークフローに対応するため、ARRI RAW、Rec.2020や新たなUltra HDおよびHDRのフォーマットへの対応を強化しています。
- Premiere Pro CC、After Effects CCおよびCharacter Animatorがタッチ操作に対応。Microsoft Surface Pro、Windows 8搭載タブレット、Appleのトラックパッド製品での操作に最適化されています。
- Audition CCの新機能として、映像作品などの長さに合わせて音楽の長さを調整するRemix機能が搭載されます。単純にループさせることで時間に合わせるようなツールとは異なり、Remixはオリジナルの音楽性や曲の構造を損なうことなく、指定された時間に合わせて音楽を自動的に再編成し、ストーリーにぴったりの音楽トラックを生成します。
- CCのすべてのデスクトップ用ビデオ製品に共通で、CreativeSyncによって実現されるCreative Cloud Librariesの機能が強化されます。新たにAdobe Stockからの画像も含むアセットが、After EffectsとPremiere Proですぐに表示できるようになり、頭の中のクリエイティブなビジョンを作品に仕上げることがより容易になります。
- Adobe Media Encoderのパブリッシュ機能が新たにFacebookをサポートします。これまでのYouTube、Vimeo、Creative Cloudと合わせて、多彩なソーシャルメディアでのプロモーションやキャンペーンの公開がより簡単になります。
アドビのプロフェッショナル ビデオ製品担当シニアディレクター、ビル・ロバーツ氏は次のようにコメントしている。
ロバーツ氏:アドビはすばらしい品質の映像をより簡単に作成できるよう、ビデオと映画のワークフローを再定義しています。映像によってストーリーを語る際に色彩は不可欠な要素ですし、色を補正しない映像は意図した効果を発揮することができません。さらにUltraHDへ移行しようとしている今、映像品質の重要性はさらに高まっています。アドビはCreative Cloudを進化させ続けることによって、制作会社がテレビやスマートフォンなどのあらゆる画面に向けた魅力あるUltraHDコンテンツをより容易に作成できるよう支援しています。