UHD Alliance(UHDアライアンス)はCES開催前の1月4日にプレスカンファレンスを開き、「ULTRA HDプレミアム」ロゴプログラムの開始を発表した。
UHDアライアンスは昨年1月、4Kクオリティ確保に技術仕様策定することを目的にハリウッド業界と家電大手メーカー12社が連立して発足したワーキンググループ。創立メンバーには、DIRECTV、Dolby、LG Electronics、Netflix、パナソニック、Samsung Electronics、シャープ、ソニー、Technicolor、ウォルト・ディズニー・スタジオ、20世紀フォックス、ワーナー・ブラザーズの12社が連ねており、現在は30社以上の企業が参加している。UHDアライアンスでは、高精細という映像解像度に加え、HDR(ハイダイナミックレンジ)、広色域や3Dオーディオを含む次世代の映像技術を支援する意味で、その技術仕様を策定していくことを目的にしている。
今回発表されたULTRA HDプレミアムロゴは、HDRおよびWGCに対応できると認定されたディスプレイおよびOTTやUltra Blu-rayプレイヤーで再生する映像コンテンツなどに対して付与されるもの。今回、UHDアライアンスは初めてHDRの定義として最小輝度とブラックレベルについての仕様を明らかにしている。
■デバイス
- 画像解像度:3840×2160
- 色深度:10ビット
- カラーパレット(WCG)
- BT.2020に準拠
- P3の色空間を90%以上再現
- SMPTE ST2084のEOTFに準拠したHDRに対応していること
- 最高輝度が1000nits以上で黒レベルが0.05nits未満以下、または最高輝度が540nits以上で黒レベルが0.0005nits未満であること
■OTT配信
- 画像解像度:3840×2160
- 色深度:10ビット
- カラーパレット(WCG)
- 信号入力:BT.2020
- SMPTE ST2084のEOTFに準拠したHDRに対応していること
■マスターコンテンツ
- 画像解像度:3840×2160
- 色深度:10ビット
- BT.2020に準拠
- SMPTE ST2084のEOTFに準拠したHDRに対応していること
またマスターモニターに関しては、DCI-P3の100%再現と、最高輝度1000nits以上、黒レベル0.03nits未満以下を実現するよう推奨している。CES2016では、初のUHD Premiumロゴ認定製品がパナソニックから発表されている。
パナソニックから発表された65型4K液晶テレビ「TX-65DX900」とUltra HD Blu-rayプレイヤー「DMP-UB900」はUHD Premiumロゴ認証を受けている。またLG電子は、自社プレミアムブランドを謳う「LG SIGNATURE」の有機ELテレビ「G6/E6シリーズ」もUHD Premiumロゴ規定に準拠する仕様だという
(山下香欧)