Blackmagic Designの発表によると、エルトン・ジョンのワールド・ツアー「All the Hits」で、Blackmagic Micro Studio Camera 4K、Video Assistがライブビデオフィードおよびビデオ・イントロダクションに使用されたという。また同ツアーのコンサート・プロダクションでは、Blackmagic Design Teranex Mini、UltraStudio Express、DaVinciResolve Studioも使用されている。

2015年に敢行された「All the Hits」ツアーは、北アメリカを皮切りに、ヨーロッパ、オセアニアを廻り、「可愛いダンサー(Tiny Dancer)」、「僕の歌は君の歌(Your Song)」、そして40年前にリリースされ高い評価を得たアルバム、「黄昏のレンガ路(Goodbye Yellow Brick Road)」から「風の中の火のように(Candle in the Wind)」、「べニーとジェッツ(Bennie and the Jets)」などが演奏された。

同ツアーの映像チームは、映像監督のジョン・スティア氏、ドラム/パーカッション専門家のクリス・ソブチャック氏、LEDおよびプログラミング専門家のラーシュ・クリスチャンセン氏。スティア氏は、電子プレスキットやツアープロモーション用のエルトンのインスタント・ビデオメッセージのために、Blackmagic Micro Studio Camera 4KおよびVideo Assistを採用した。

スティア氏:Blackmagic Micro Studio Camera 4Kを主観カメラとして使用したことで、より多くのライブショットやアングルを得られ、それぞれのショーで素晴らしい映像を撮れました。Video Assistは、メディアサーバーに正確な信号と周波数が送られているかを確認するのに役立ちました。また、長いケーブルで送信した後や、機材が正常に動作しているかを確認するのにも使いました。レコーダーとしても使用でき、ISO収録を実現できました。

Blackmagic Micro Studio Camera 4Kは小型ながら多目的に使用できます。イメージに影響を与えずにカメラプロトコルを最大限活用できることは素晴らしいですね。また、交換可能なバッテリーに対応していること、色温度を簡単に調整できること、収録コーデックを選択できることも好ポイントです。マイクの性能も非常に優れています。

そしてVideo Assistに関して言えることは、その多機能性と軽量さはもちろん、どこでもどのようにでも使用できるという点です。極東、オーストラリア、ニュージーランドのツアーでは7カ国でショーを行いましたが、セットアップの際に非常に重宝しました。

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ツアーの舞台設定には、コンピューター制御の12m以上のLEDシャンデリアが含まれ、ステージの奥にカーブするよう設置されたカスタムメイドのLEDビデオウォールでビデオプレゼンテーションが流された。このシャンデリアはステージの最大の目玉であり、ショーを通して演奏中の曲と照明条件に合わせその形態を変化させる。クリスチャンセン氏は、UltraStudio Express、2台のSmartPanel付きTeranex Mini HDMI to 12G-SDIモデルを使用して、カメラからの入力を受信し、SDIフィードをメディアサーバーからビデオウォールへと送信した。

クリスチャンセン氏:Teranex Miniは2系統のSDI出力を搭載しており、ビデオスクリーンとシャンデリアに同時送信可能だったので非常に便利でしたね。SDI分配増幅器を使う必要がなくなったのです。

Teranex Miniは信頼性が高く非常に使い勝手が良いです。各ユニットのフロント部に取り付けたSmart Panelは、カラーディスプレイとユーザーコントロールに対応しているので、ビデオを確認して信号を受信しているかどうかチェックしたり、機材の正面から設定を変更したりできるのです。さらにTeranex Miniは非常に持ち運びやすいのです。1つの国から別の国へと移動を続けていた私たちにとってこれは嬉しいことでした。

オープニング用のビデオ・イントロダクションやエルトンから観客へのメッセージなど、ポストプロダクションの作業が必要な映像に関して、ソブチャック氏はDaVinci Resolve Studioを使用した。

ソブチャック氏:DaVinci Resolve Studioは、すべての編集プログラムの「缶切り」のようなものです。私はDaVinci Resolve Studioを使って、ビデオコンテンツの再編集、リサイズ、リコーデックを行いました。理想的とは言えない条件下で、高品質かつスピーディに作成しなければならないビデオ・イントロダクションなどに非常に便利ですね。DaVinci Resolveのカラーコレクションスイートは、奇跡的と言っても過言ではありません。スマートなコントロール、ユーザーフレンドリーなレイアウトのおかげで、すべての作業を報道関係者席の狭いプロダクションオフィスの中で、15インチのMacBook Proを使い、10分以内で実行できたのです。これは非常に素晴らしいことです!