Blackmagic Designの発表によると、スペインのプロサッカークラブ、バレンシアCFが、彼らのホームであるメスタージャ・スタジアムに同社のハードウェアを導入したという。
バレンシアCFは、5台の大スクリーンに異なるフィードを送ることができ、かつライブビデオにグラフィックを重ねて表示できる拡張性の高いシステムを探していたという。これらの要件を踏まえた上でいくつかのオプションを試した後、IDcromvideoはBlackmagic Designのデバイスを核とするソリューションを開発した。メスタージャ・スタジアムのオーディオビジュアル設備を担当するジュリオ・タレガ氏は次のようにコメントしている。
タレガ氏:以前はスコアボードが1台のみでした。コンピューターからDVI経由でグラフィックを送るか、放送局からのライブSDIフィードを送信していました。それら2種類の信号をスイッチャーで切り替えていたんです。
現在は4系統のライブフィード、3台のカメラ、放送局からの信号、2台のビデオ再生システム、2台のLiveCG Footballキャラクタージェネレーターを使用しています。これらすべての信号は、スタジアム内に設置された5台のスコアボードのどこにでも送信可能である必要があります。
各スコアボードにはそれぞれ専用のATEM 1 M/E Production Studio 4Kスイッチャーがあり、バレンシアCFはすべてのフィードをコントロールできるオペレーターを1人配置してスイッチングを行い、必要に応じてすべてのスコアボードへの出力を同期させている。
タレガ氏:IDcromvideoはBlackmagic DesignのSDKを使用してタッチスクリーンデバイス用のアプリケーションを開発しました。これを使用することで、オペレーターはフィードを選択し、いずれかのスイッチャーのプログラム出力かダウンストリームキーヤーに送信できます。
また、5台のスコアボードに表示されるすべてのソースをプレビューしてキャプチャする必要があったので、Blackmagic MultiView 16も導入しました。さらに2台目のBlackmagic MultiView 16とH264レコーダーを使用して、すべてのコンテンツのマスターを作成しています。
タレガ氏:私たちはフットボールクラブとして、観客席のオーディエンスにダイナミックで魅力的なオーディオビジュアル・コンテンツを提供できるよう、常に努力を続けています。ライブ映像にタイトルをキーイングできる機能は、私たちのプランにおける必須条件でした。だからこそ、新しいワークフローの中心にBlackmagic DesignのATEMプロダクションスイッチャーを選んだんです。