Blackmagic Designの発表によると、アルジャジーラ・メディア・ネットワークとキッザニアが、キッザニア・ロンドンのアクティビティの一環として、特設テレビスタジオで放送業界の次世代を担う人材をインスパイアしようと試みており、光ファイバーベースのマルチカム4KスタジオワークフローにBlackmagic Designの放送用インフラが採用されているという。
キッザニアは世界各国に23以上の施設を持つ「子供が主役の街」。キッザニアでは子供たちが60以上の職業から選んで仕事を体験できる。楽しみと学びの両方を目的としたキッザニアは、多くの企業と提携している。アルジャジーラ・メディア・ネットワークは、ロンドンにおけるキッザニアの放送パートナーとして子供用のスタジオを構築し、子供たちが参加できるトレーニングコースを開発した。
アルジャジーラ・メディア・ネットワークは、これまでにもアラブ首長国連邦およびカタールのキッザニアと提携しており、この提携を拡張することが決まった際、ヨーロッパ地域の技術マネージャーであるアニル・チャマン氏がこのプロジェクトの指揮をとった。
チャマン氏:私たちの目標は、複雑な部分は省いて、子供たちが可能な限り実際の放送業界の現場に近い体験をできるようにすることです。キッザニアは私たちのような提携企業に厳しいガイドラインを設けていますが、最重要項目は使い勝手の良さです。私がBlackmagic Designに関して気に入っているのは、その実際の製品です。非常にユーザーフレンドリーで直感的に使用できる一方、アルジャジーラのスタジオで使用されるような機能を備えています。
キッザニアのスタジオは大きく3つのセクションに分かれており、キッザニアスタッフの監督の下で子供たちが自分たちで作業を行う。3つのセクションは、プレゼンターが5分間のニュースを配信する3台のカメラを設置したスタジオフロア、プロダクションの様々な段階を実践できるプロダクション・ギャラリー、そしてグリーンバック撮影用のセット。
スタジオフロアに設置された3台のBlackmagic Studio Camera 4Kは光ファイバー経由でライブフィードを送信。ATEM Studio Converterを介しSDI経由でSmart Videohub 12×12ビデオルーターでルーティングされる。光ファイバーはトークバックとタリーにも対応しているので、各カメラマンはノイズキャンセラー付きヘッドセットを使用してギャラリーからの指示を聞くことが可能だという。
スイッチングやオーディオなどの複雑な役割はキッザニアの監督者が行い、ニュースの作成用にはBlackmagic ATEM 1 M/E Production Studio 4KおよびATEM 1 M/E Broadcast Panelを採用している。
チャマン氏:すべての映像を複数のプレビューモニターで確認して、同時にHyperDeck Studio Proで収録もしています。補助の放送用デッキはVT用に使用します。アルジャジーラのニュース報道で使用しているのと同じデスクの複製版を構築しました。デザインや操作のすべての面で“リアル”を感じられなければなりません。もちろんアルジャジーラの編集チームが開発したトレーニング自体も含めてです。