ワイヤレス映像デバイスを開発するTeradekから、マルチカメラソースをリアルタイムに1枚の全方位な映像にして、ライブストリーミングできるコンパクトなボックス「Sphere」が2016年6月に発売される。
米ラスベガスで開催されたNAB2016では、マルチカメラを用いた全方位映像のライブストリーミング製品の数々が登場したが、その中でもSphereは高評価を得た製品の1つだ。会場では、マルチGoProカメラリグを利用し、商品化前のテスト機を用いたデモンストレーションが行われていた。
Sphereの製品サイズはApple TVの一回り大きい程度
Sphere本体にある4系統のHDMI入力を、4台のカメラに接続する。本体ではH.264エンコード処理をリアルタイムに行う。ビットレートは最大10Mbpsまでで、解像度は最大4K(1080px4)。Sphereは4台のカメラのレンズ歪みや露出、ホワイトバランスなどを自動調整するが、加えてAppleのラップトップやiOSデバイスからもカスタムで調整できる。
また、それらモバイルデバイスがストリーミングのプレイヤーとなり、全方向360度のライブストリーミングをモニタリングとVOD化を行える。さらにWowzaやYouTubeといったプラットフォームで360度ライブストリーミングを配信し、それをVR用のHMD(ヘッド・マウント・ディスプレイ)で楽しむこともできる。視聴ビューはパースペクティブ、パノラマとHMDのヘッドセットの3モードが可能。
TeradekはこのSphereを使ってNABライブレポートを行った。現在はオンデマンドとなっているが、iOSアプリ「NAB VR」よりSphereによる360度ストリーミング品質を確認することができる。
(山下香欧)