
コシナは、2025年2月25日に発表したZEISSブランド、ミラーレスマウント用交換レンズ、Otus ML 1.4/50 ニコン Zマウントの発売日を2025年7月30日に決定した。以前、2025年5月発売予定としていたのもの。希望小売価格は税込308,000円。
伝説的な存在であるDSLR用レンズOtusシリーズにインスパイアされた新規光学設計のシリーズで、ZEISSの卓越した光学性能をソニーEマウント、ニコンZマウント、キヤノンRFマウントのミラーレスカメラにもたらす。
究極の精密光学と機械設計により、飛び抜けたシャープネス、活力に満ちた色彩そしてZEISS独自の立体的な描写力を通じてあらゆるディテールを描き出すことで、見たまま、感じたままの瞬間を思い描いた通りに捉えることを可能にする。
Otus MLシリーズの第一弾として登場するOtus ML 1.4/50は、比類のない光学品質を備えた大口径の標準レンズだ。
非球面設計による歪曲収差と色収差の抑制に加え、レンズ内の不要な反射を抑えるZEISS Tコーティングによりレンズフレアを最小化し、画像のコントラストと色の忠実度を高める。開放F値は1.4で厳しい低照度条件への対応力を備えることだけでなく、被写界深度をコントロールして主要なモチーフを背景からエレガントに浮かび上がらせることも可能であり、10枚の絞り羽根によるソフトで調和のとれたボケを特長とする。
Otus ML 1.4/50のフルメタル機構は、一流のクラフトマンシップによる卓越した品質を備えている。精密に設計されたメカニズムは、マニュアルフォーカスの行為を通じて機材と一体化するようなユニークな身体感覚を提供する。金属製の外装にローレット加工が施されたフォーカスリングは無限遠から最短撮影距離0.5mまで約260°の広い回転角を持ち、ミリ単位での正確なピント合わせを可能にする。
絞りリングは1/3段(F11~16は1段)クリックによる操作に加え、切替え可能なデクリック機構を搭載することで無段階での絞り調節も可能である。レンズマウントには青いシリコン製のシーリングを備えるとともに、各稼働部には埃や水滴から保護する特殊なシーリング処理を内部に施すことで過酷な条件下での信頼性を確保している。
レンズ構成は11群14枚で、非球面レンズ2枚、異常部分分散ガラスなどの特殊ガラスを適切に採用することで究極の光学品質を具現化し、ピント調整をしてもレンズ全長が変化しないフローティングフォーカス機構も採用することで合焦距離の全領域における画像品質の均一化を実現している。
妥協のない光学・機構設計でありながらDSLR用Otusと比較して軽量・コンパクトなデザインは、ミラーレスカメラによる撮影時の機動性を高める。光学系はソニーEマウント、ニコンZマウント、キヤノンRFマウント用に最適化され、各マウント規格に準じた電子接点を装備。ボディとの通信を可能にすることでExif情報や各種の撮影アシスト機能などにも対応している。
各マウント用ともに金属製のレンズシェードとZEISSロゴ入りのレンズ収納用クッションポーチが付属する。

