Blackmagic Designは、同社のカラーグレーディングソフトウェア最新版「DaVinci Resolve 12.5」の正式版を公開した。以前、パブリックベータ版を公開していたが、今回正式な製品版として公開された。DaVinci Resolve 12.5およびDaVinci Resolve 12.5 Studioは同社のウェブサイトから無償でダウンロードが可能。
DaVinci Resolve 12.5は、スワップ/シャッフル編集、先頭/末尾トリムなど7つのトリム操作、リップルカットおよびペーストインサートコマンド、リップル上書き、アペンド編集に対応した拡張編集オーバーレイなどの編集およびトリムツールを追加。さらに、メディアプールのメタデータコラムのカスタマイズおよび保存が可能となり、特定のクリップに色付けしたり、マーカーを単一/継続フレームに適用できる。パワービン機能は、プロジェクト間でコンテンツを共有できるので、複数のプロジェクトで使用されているグラフィックや素材映像、サウンドエフェクト、ミュージックライブラリの管理に適している。
メタデータはCSVファイル経由で読み込み書き出しが可能。メディアプールのメタデータコラムのカスタマイズおよび保存が可能となり、マーカーを単一/継続フレームに適用。ソフトウェアで使用されるディスプレイの名前は、シーン、ショット、テイク情報などのメタデータ・タグに基づいて自動的に作成されるという。
DaVinci Resolve 12.5はResolveFXにも対応しており、GPUアクセラレートカラースペース、ガンマ変換などのResolveFXプラグインが含まれる。DaVinci Resolve 12.5 Studioではフィルムグレイン、レンズブラー、フレアなどのResolveFXツールも使用可能。さらにビジュアルエフェクトが必要な場合、新しいFusion Connect機能を使用することでクリップをFusionに送信してビジュアルエフェクトを追加できる。
また、バレル修正、ピンクッション、遠近レンズの歪みなどに対応した自動コレクションツール、デインターレース、Camara LUTおよびDaVinci Color Transform Language(.dctl)のサポート、WindowsでProResリモートレンダージョブを作成する機能が追加されている。さらに、ターミナルコマンドを使用することで、GUIを使用しないDaVinci Resolveのヘッドレス版を操作しリモートレンダリングが可能となった。
グレーディングコントロールは特定のノードをHDRモードに設定しDaVinci Resolveのグレーディングツールを使い、Dolby Vision、HDR10などのHDRデリバラブルに特化して設計された拡張ダイナミックレンジで作業可能だ。
Blackmagic DesignのCEOグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
ペティ氏:DaVinci Resolve 12.5のパブリックベータ版はこれまでにない出来でした!これまでのどのバージョンよりも多くダウンロードされています。ユーザーからのフィードバックに耳を傾け、DaVinci Resolveを毎日使用するプロたちにとって有益な機能、そして新しいユーザーが習得しやすい機能を追加できるよう尽力した結果、このようにユニークな製品となったのです。
DaVinci Resolveはプロ仕様の編集とグレーディング機能を革新的な形で統合しています。他のソフトでは不可能なことを実現できるため、多くのエディターがDaVinci Resolveへと移行しています!