米Twitterは6月20日現地時間、映像および人工知能(AI)関連の機械学習(マシン・ラーニング)技術を持つ、英Magic Pony Technology(マジックポニー)を買収したことを発表した。買収額など条件の詳細は明らかにされていない。

MIT Technolology Review より。マジックポニーの技術では、低解像度の映像(左)を分析してリアルタイムに高解像度(右)へ変換できる。オンラインゲームなどで活用できる技術として記事に取り上げられている

Magic Ponyは2014年創業のスタートアップ企業で、現在、技術スタッフ11人がコンピュータビジョンや機械学習などの専門分野で博士号を取得している。マジックポニーのスタッフは今後、Twitter社内で新機能を開発しているエンジニア・データサイエンティスト・機械学習研究者から成るチーム「Twitter Cortex」に加わる予定。

Twitterはこれまで、2014年夏に視覚的知能技術を持つ米Madbitsを、2015年にはAI研究の米Whetlabを買収しており、機械学習が同社の技術開発において重要な位置を占めるようになってきている。平行した動向として、Twitterは2015年に、Meerkatのようなライブストリーミング・アプリを開発する米Periscopeを買収しており、今年1月にはTwitterのタイムラインに実装できる単体アプリとしてリリースしている。

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更にPeriscopeのiOS版では、GoProカメラからのライブも可能になった

ソーシャルメディア市場において、FacebookやYouTubeなどがライブ動画サービスを取り入れ始めた。特にスマートフォンでリアルタイムにその場の状況を共有できる手段として、一層の技術革新を図る勢いだ。Twitterでは、画像の特徴を認識するアルゴリズムの開発をしているマジックポニーの技術を用いて、ユーザーに最も関連性が高いコンテンツを表示する能力を拡張し、ビデオ共有機能やライブ動画配信を強化する狙いとみられる。

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TwitterのCEO、ジャック・ドーシー氏のツイートでも、現場瞬間の感動をリアルタイムに伝えられるライブストリーミングを拡大できることに、賛美のメッセージを述べている。

(山下香欧)