Blackmagic Designの発表によると、オランダのプロサッカーリーグ・エールディヴィジの、AFCアヤックスのホームスタジアムである「アムステルダム・アレナ」が、Blackmagic MultiView 16および2台のSmart Videohub 40×40ビデオルーターを追加し、同スタジアムのオーディオビジュアルのプロダクション性能をアップグレードしたという。

多目的スタジアムであるアムステルダム・アレナは、ホスピタリティエリアで年間450以上の企業イベントが催されており、さらにリアーナ、ワン・ダイレクションなどのアーティストのコンサート、そしてダンスイベント「Sensation」も同スタジアムで行われている。その中でスタジアムのプロダクション設備を主に使用しているのは、アヤックスのコンテンツ制作部門であるアヤックス・メディアだ。

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アヤックス・メディアは、ライブゲームの間に3つのインハウス・チャンネルを作成している。1つ目はリーグのホスト放送局の試合のライブフィードに、スポンサーロゴや公共交通機関の情報などをミックスしたチャンネル。そしてアヤックス・メディア自体は、3台のビッチサイドカメラ、プレスルームに設置した1台のPTZカメラ、そして選手用のフィールドへの出入り口に設置した固定カメラを使って、2つ目のチャンネルを作成している。

これらのチャンネルは、同スタジアム内に設置された複数の650HD/UHDスクリーンおよびピッチサイドの2つの大画面LEDディスプレイでナローキャストされる。さらにアヤックス・メディアは、クラブのウェブページ用のAjaxTVおよびAjaxモバイルアプリ用コンテンツも作成しているという。3つ目のインハウス・チャンネルは、アムステルダム・アレナでUEFA(欧州サッカー連盟)の試合をホストする際に、VIPゾーンに配信する専門的コンテンツに使用される。

アヤックス・メディアのカメラからの信号は、Blackmagic MultiView 16を介してBlackmagic Design Smart Videohub 40×40へ送られ、その後ビデオスイッチャーに接続される。アムステルダム・アレナのSmart Videohubは、アヤックス・メディアのポストプロダクション用施設にある2つ目のユニットにミラーリングされている。アムステルダム・アレナのプロダクション・マネージャーであるティム・オステロプ氏は次のようにコメントしている。

オステロプ氏:Blackmagic MultiView 16は、4、9、16ビューを選択でき、各入力を完全に再同期できます。スタジアムの大画面スクリーンへ4系統、インハウス・チャンネルへ3系統、スローモーションへ4系統、アヤックスメディアへ1系統、中継車エリアへ3系統、ナローキャスティングおよび収録デバイスに各1系統ずつ出力しています。

Blackmagic MultiViewの優れた点は、システムの出力をコントロールできる点です。通常、試合中は常時15系統以上の出力が必要なので、Videohubで切り替える必要がありました。

Blackmagic MultiViewとVideohubを併用したことで、常に適切な信号が適切な出力に送られていることを確認できました。コンサートやその他のライブイベントでは、常に同じパートナーと仕事をしている訳ではなく、どのようなフォーマットの信号を受けるか分からないため、これは特に重要です。