キヤノンは、同社の4Kデオカメラ「XC10」をベースに、XLR端子対応の業務用4Kビデオカメラ「XC15」を2016年9月下旬に発売する。また、アツデン社製単一指向性マイクロフォン「SGM-PDII」と、サンディスク社製CFast 2.0カードとCFast 2.0リーダー/ライターが同梱の「XC15マイク・メモリーカードキット」も同日発売となる。希望小売価格はともにオープン、同社オンラインショップの販売予定価格は、カメラボディのみが税抜276,000円、マイク・メモリーカードキットが税抜328,000円。なお、従来機種のXC10は現行商品として併売予定。

160902_Canon_XC15_kit

XC15マイク・メモリーカードキットにはアツデン社製単一指向性マイクロフォン「SGM-PDII」とサンディスク社製CFast 2.0カードとリーダー/ライターが同梱

XC15は、XLR端子を搭載したマイクロホンアダプター「MA-400」を同梱しており、XC15に装着することで、XLR端子のマイクを使用した撮影が可能。1.0型高感度CMOSセンサーと、映像処理プラットフォームDIGIC DV 5などにより、最高感度ISO20000での4K動画撮影が行える。広角27.3mmから望遠273mm(35mmフィルム換算)までの光学10倍ズームレンズを搭載し、UDレンズとHi-UDレンズ採用により、レンズ部の小型化と諸収差の補正を両立することで、全ズーム域で高画質な映像を撮影可能だとしている。本体サイズは、幅128mm×高さ106mm×奥行き122mm、質量は約955g。上方に約90°、下方に約65°回転可能なチルト式液晶モニターと、縦に前後約90°回転可能なグリップを採用している。

160902_Canon_XC15_4993

付属のマイクロフォンアダプター装着によりXLR入力撮影が可能

4K/フルHDともに24.00p記録に対応。4K動画撮影時はCFast 2.0カードを使用し、305Mbpsの4K動画をビデオカメラ内で記録することが可能。フルHD動画と静止画はSDカードに記録することで、データの混在を防止。ビデオフォーマットはXF-AVCを採用。動画では、EOS C300 Mark IIと同様の色合いを持つルック(ニュートラル/Production Camera/Color Matrix off)を追加。自然な階調で高精細に撮影可能な記録モード「高輝度優先」を搭載しており、青空の色合いや雲の立体感、水の透明感、金属の光沢感など中高輝度領域の階調性、色再現性、鮮鋭感を再現し、目で見たような映像表現が可能だという。静止画では、忠実設定/クリア/紅葉のルックを追加している。

また、複数のカメラでの運用を想定し、ファイル名とメタデータをルール化し、クリップ名が変更可能となったほか、タッチパネルの誤設定・誤操作を防止する誤操作ロック機能や、シャッター開角度設定、EOS C300 Mark II同様のルックを搭載している。

■XC10からXC15への主な変更点
XC15 XC10
液晶モニター
波形モニター表示
動画記録(4K) MXF(4:4:2/8bit IntraFrame)
3840×2160
29.97p/24.00p/23.98p
MXF(4:4:2/8bit IntraFrame)
3840×2160
29.97p/23.98p
動画記録(FHD) MXF(4:4:2/8bit Long-GOP)
1920×1080
23.98p/24.00p/29.97p/59.94p/59.94i
MXF(4:4:2/8bit Long-GOP)
1920×1080
23.98p/29.97p/59.94p/59.94i
XLR端子
(マイクロホンアダプターMA-400装着時)
DC端子 ○(CA-945対応) ○(CA-570対応)
アクセサリーシュー コールドシュー ホットシュー
ストロボ アクセサリー対応(内蔵無)