Blackmagic Designは、IBC2016開幕に合わせて9月9日、Fairlight社を買収したことを発表した。

Fairlightはライブ放送イベントの制作、映画/テレビのポストプロダクション、没入型3Dオーディオのミキシング/フィニッシングを可能にするデジタルオーディオ製品を開発している。Fairlight Liveシリーズは、厳しいオンエア/ライブプロダクションを考慮して開発されたコンソール。ユーザーはオーディオ処理機能、12〜60のフェーダーを搭載するコントロールサーフェス、完全な冗長性を持つオーディオ入出力インターフェースを使用して、放送スタジオ、野外中継トラック、舞台芸術の会場、礼拝所などで行われるミッション・クリティカルな作業に対応できるとしている。

ポストプロダクション用の機器では、Fairlightはデスクトップで使用可能なコンパクトなオーディオ・ポストシステムから、大型のミキシング・コンソールまで、様々なソリューションを提供している。Fairlightのオーディオエンジンは最大1000トラックまで対応できるため、ユーザーは大規模なプロダクションでもプリミックスを行う必要がなく、64チャンネルのモニタリングが可能だ。

Fairlightの編集ソフトウェアおよびフル機能を備えたオーディオ・ポスト・コンソールは触覚コントロールを提供。ユーザーはタイムコンプレッション(時間的圧縮)や、タイムエクスパンション(時間的拡張)などの機能を使用して、シングルクリップのオーディオを映像に合わせることができる。さらにFairlightは、映画/テレビのポストプロダクション市場向けに開発した、没入型3Dオーディオ・ワークステーションも提供している。ユーザーはこれらのワークステーションを使用して、3Dサウンドを5.1、DTS MDA、Dolby Atmos、22.2(NHK)などのフォーマットで納品できる。Fairlightの3Dオーディオ・ワークステーションは大型のミキサーで、2Kおよび4Kのビデオ再生を完全にサポートしている。

Blackmagic DesignのCEOグラント・ペティ氏は次のコメントしている。

ペティ氏:Fairlightが映像制作向けに開発しているデジタルオーディオ・ソフトウェアおよびハードウェアは、世界で最もパワフルなものです。今回の買収がエキサイティングな理由に、驚異的なハイエンドのプロフェッショナル・オーディオ・テクノロジーを、Blackmagic Designのすばらしいビデオ製品と統合できる点があります。Fairlightチームと協力して、さらにエキサイティングな新製品をユーザーの皆様に提供できる日が待ちきれません!