Blackmagic Designの発表よると、ライブのVR制作を専門とする360 Designsが、ビージーズのバリー・ギブによる360°VRコンサートのキャプチャおよびライブ配信に、6台のBlackmagic Micro Studio Camera 4Kを使用したという。
バリー・ギブは、10月にリリース予定のアルバム「In The Now」に先立ち、マイアミにあるヒット・ファクトリー・クライテリアのスタジオでコンサートを行った。ファンはスタジオでの生演奏だけでなく、遠隔からバーチャルで鑑賞することができた。リハーサルでは新曲やビージーズの名曲の演奏や質疑応答も行われ、イベントの様子はYouTubeとバリー・ギブのWebサイトにて360°VR映像でライブストリームが行われた。
360°でコンサートをキャプチャするにあたり、360 Designsの設立者でCEOのアレックス・クライブ氏は、2台のMini EYE 3 Professional 360 Cameraのリグの一部としてBlackmagic Micro Studio Camera 4Kを6台使用し、各リグにカメラを3台ずつ搭載した。片方のリグはギブの近くをリモートで走らせ、動きのある360°映像を撮影し、もう一方のリグはキーボードを担当するダグ・エメリーの横に配置して別の視点での360°の映像をキャプチャした。
360 Designsはライブスティッチングを行うため、複数のBlackmagic DeckLink 4K Extreme 12GとDeckLink SDI 4Kキャプチャ・再生カードと、放送用デッキであるBlackmagic HyperDeck Studio Proを多数使用して、各カメラの個別の映像とライブスティッチングされた映像を収録した。
また、360°映像をキャプチャするBlackmagic Micro Studio Camera 4Kを同期させるため、複数のBlackmagic Mini Converter Sync Generatorを使用。360 Designsは、DeckLink 4K Extreme 12GとDeckLink SDI 4Kカードを搭載した独自のライブスティッチング、スイッチング、グレーディング、エンコーダーボックスを用いてライブストリーム制作を行った。
クライブ氏:過去15ヶ月で360°ライブストリームの放送技術のワークフローを確立しました。これは、Micro Studio Camera 4Kの6G-SDI 10-bitと、弊社の360°カメラのリグとスティッチング機器の設計や製造に関する専門知識を利用したもので、絶対的な信頼を置ける極めて高い基準の360°ライブストリームを実現しています。
今回は、一味違った360°コンサートにしたいと考えていました。親密な雰囲気を伝えることと、従来の2Dへのアドオン的な扱いではなく、360°に焦点を当てたライブイベントにすることを目標としていました。バリーが今回のプロジェクトに非常に乗り気だったので、360°カメラを使った制作を事前に計画・準備できたことをありがたく思っています。今回Blackmagic Micro Studio Camera 4Kをかつてないほど近くに設置できたので、非常に質の高い映像が撮れました。