株式会社朋栄は、スタンドアロン型ローコスト版キャラクタジェネレータの新機種として、HD 2系統の送出が可能な「EzV-300」、4K 1系統の送出にも対応する「EzV-300-FK」の2機種を発売した。希望小売価格は、EzV-300が税抜190万円、EzV-300-FKが税抜240万円。同シリーズは、現行のHDキャラクタジェネレータEzV-200HSの後継機。

EzV-300は、HDサイズ以上のテロップ送出に対応。標準構成でHD2系統のテロップ送出が可能で、入力を行いながら送出操作ができるようになった。2系統のテロップを送出用に同時に利用したり、送出に1系統だけを使用して残りの1系統をテロップ入力確認用に使用することも可能。2系統目をプレビューラインとして活用することで、1系統目でテロップを送出している時にも、2系統目のSDIモニターで確認できるようになり、テロップ運用の自由度が向上したとしている。

EzV-300には統合ソフトウェアとしてTelopStationを標準搭載。テロップ入力やテンプレート入力をはじめ、タイムライン、グラフ作成、拡張効果、色スポイト、手のひらツール、キャビネットのパレット数拡大などの機能を搭載している。TelopStationはエンジンを更新し、A地点からB地点へオブジェクトを移動させるパス設定が可能な移動パス機能や、タイムライン機能によるフレーム単位の制御、テロップの切り替えやテロップ内効果に3D機能を設定可能な3D効果機能など、上位機種であるVWSシリーズの機能を搭載したことによりデータも完全互換となった。

画面レイアウトは、推奨する解像度を1920×1080ピクセル以上への対応も可能とし、使用するツールのレイアウト変更を可能にした。EzV-200HSと同様の送出モードや、2系統を左右分割した縦型2系統送出モード、全面カルタ取りモードなど、画面レイアウトの配置、ボタンの位置/大きさ/種類などを細かく設定することが可能だ。

4K 1系統の送出が可能なEzV-300-FKの4K送出はSQD(Square Division)だけでなく、2SI(2 Sample Interleave)のマッピングも選択することが可能。4Kテロップ制作の場合でも、作成から送出まで、HDテロップと同様の操作性で運用することが可能。

また、EzV-300ではオプションを選択して機能追加が可能。ソフトウェアオプションには、アニメーション作成ツールLump Managerや、イメージファイルのサムネイル表示をできるImage Viewerをはじめ、アマ野球/サッカー/バレー/バスケット/ラグビー/マラソン/対戦型(汎用)の競技用のパッケージが用意されるスポーツコーダ、国政選挙から地方選挙までをカバーする選挙ソフトウェア(スタンダード版)、ノンリニア編集ソフトウェアEDIUS Pro/Adobe Premiere Pro/Avid Media Composerと連携してテロップ作成を強化できるEzV Pluginもラインナップされている。

RS-422リモートコントロールポートを利用してVTR制御を可能にするHD簡易ビデオサーバオプション、MXFファイルによる動画素材を背景にしたテロップ合成出力を可能にする背景動画送出オプション、EzV-300を4KモデルEzV-300-FKと同等機能にアップグレードする4K増設オプション「EzV-3-FK」(2016年12月末発売:希望小売価格税抜70万円)を選択可能。

なお、EzV-300シリーズは2016年11月16日から18日の期間中に千葉・幕張メッセで開催される国際放送機器展「Inter BEE 2016」の同社ブース(ホール6/No.6515)にて公開される。