AJA Video Systems/アスクブース動画
AJAブースレポート
アスクはAJA製品を中心としたブースとNewTekなどの製品を中心とした2つのブースを出展しているが、ここではAJAブースの内容をレポートしたい。
同社ブースでは、HDR (CTA-861.3)対応のビデオI/O製品KONA 4やIo 4Kなどの展示、KONA IPによるVideo over IPソリューションといった、これからのビデオワークフロー構築に役立つ製品展示やデモを行っており、同社初のカメラ製品CIONやHDBaseT対応のコンパクトブロックカメラRovoCam、ファームウェア・アップデートによりExFATファイルシステムやDNxHDコーデックでの収録も可能となった4K/UltraHD 60p対応レコーダー/プレイヤーKi Pro Ultraを展示した。
また4K60p編集ターンキーシステムや、同社のビデオI/Oデバイスを使用した様々なソリューションを披露。さらにはH.264収録と配信を同時に行える新製品HELOや、4K対応製品をメインとしたミニコンバーター、64入力/64出力のSDIルーターKUMO 6464や、SD/HD/2K/UltraHD/4K間のあらゆるコンバート機能に加え、4系統の3G-SDIをそれぞれ独立して変換および制御が可能なマルチチャンネルモードを搭載したコンバーター製品のフラッグシップモデルFS4など幅広い製品を披露した。
お話をお伺いしたAJA社社長のNick Rashby氏(右)、APACジェネラルマネージャーRobert Stacy氏(左)
AJA社社長のNick Rashby氏に今後の製品についてお話をお伺いした。
Rashby氏:小型のコンバーターからスタートしたAJAですが、その後Ki Proのようなレコーダーや開発者向けの製品、CIONでカメラも手掛けるようになり、現在ではKONA IPやRovoCamのようなネットワーク対応製品も製造しています。当社はAIMSのメンバーでもありますので、IPビデオの送受信に対応した製品やIP圧縮など、AIMS主体にIPベースの製品を今後も開発していく予定です。もちろん、ASPENやIP Live、NDIといった他のIPビデオソリューションにも順次対応していきます。
現在、放送業界では、iPhone~4K、8Kといった幅広いレンジのフォーマットが存在していますが、当面はその中間を中心とした製品がメインになっていくでしょう。業界の動向には4K/8Kという方向性がありますが、東欧や一部の地域ではまだSDからHDに完全移行していません。ワールドワイドでの需要や求められる機能に応えながら、IPビデオなど新しい機器の幅を広げていきたいと思います。
日本の4K、さらには8Kなどの高解像度ワークフローにも当然注目していますし、ソニーやパナソニック、キヤノンなど日本のパートナーは多くの製品開発を4K/8Kへと移行しています。こうした現状に注目しながら、日本で求められる安定性や性能への厳しい要求をクリアできれば世界で通用する製品になると思っています。
KONA IP。SMPTE 2022-6/2022-7規格に対応しており、IPカプセル化された3G/HD/SD-SDIビデオ&オーディオを送受信可能。JPEG 2000のような圧縮コーデックや、VSF TR-04、VSF TR-03などのIPプロトコルもサポートが予定されている
HDBaseT対応のUltraHD/HDカメラRovoCam。Ethernetケーブル1本で、電源やコントロールを含めた映像伝送が可能となっており、SDI対応のRovoRx-SDIとHDMI対応のRovoRx-HDMIの3種類のレシーバーが用意されている
KONA 4はPCIe 2.0ビデオ/オーディオデスクトップI/Oカードで、SDからHD、2K、4Kに対応しているほか、4K50/60pをフル10-bit 4:2:2/4:4:4で出力可能。HP Z840と組合わせた4K60p編集ターンキーシステムとして出展
4K/UltraHD/2K/HDビデオレコーダー&プレイヤーKi Pro Ultra。4K(4096×2160)とUltraHD(3840×2160)に対応しており、4K60pでProRes 422 HQ収録が可能
ミニコンバーターシリーズHi5-4K-Plus。3G-SDI×4の4K/UltraHD信号をHDMI 2.0へ変換可能なコンバーター。HDRにも対応しており、HDMI接続で業務用ディスプレイやTVにHDRメタデータ(CTA 861.3準拠)を送り出すことができる