ソニーは、同社のショートムービーコンテスト「PROFESSIONAL MOVIE AWARD」の表彰式と、4Kシアターでの上映会を2017年1月27日に開催した。
同コンテストは、「感動」をテーマに撮影機材やジャンルは問わず、2分以内の実写映像を募集。「グランプリ(1名)」「準グランプリ(1名)」「審査員賞(3名)」が用意されており、受賞者にはXDCAMメモリーカムコーダー「PXW-FS5K」などの同社カメラ製品が贈られた。審査員は、PRONEWSでもおなじみの株式会社マリモレコーズ江夏由洋氏や、映像クリエイター/フォトグラファーのカツヲ氏、映画監督/脚本家の熊澤尚人氏が務めた。
ソニービジネスソリューション株式会社 バリュー・クリエイション部門 マーケティング部統括部長 小峰英樹氏の挨拶で表彰式がスタート
感動を、ありがとう。受賞作品を発表!
審査員を務めたマリモレコーズ江夏由洋氏(写真左)とカツヲ氏(写真右)。残念ながら所用により熊澤尚人氏は欠席となった
同コンテストの応募総数は259作品。ノミネート作品は11作品で、その内審査員賞が3作品、準グランプリ1作品、グランプリ1作品となった。ノミネート作品をダイジェストで上映したのち、受賞作品が発表された。受賞作品は以下の通り。
■グランプリ作品
「君が、教えてくれたこと。」 長濱えみな■準グランプリ作品
「響子先生への家族授業」 Happilm■審査員賞:マリモレコーズ江夏由洋
「End Of Asia 〜アジアの端の不思議な帽子屋〜」 笹本正喜■審査員賞:カツヲ
「地上にて」 百野健介■審査員賞:熊澤尚人
「親父の背中」 坂野彰太郎
■グランプリ作品「君が、教えてくれたこと。」(長濱えみな)
グランプリを受賞した長濱えみな氏は「今自分の中で何が一番感動かなと考えたときに、私の弟である主人公の成長過程に感動しているなと思いました。子供が産まれてから考え方などがどんどん成長していく姿にかなわないなと思い、これを映像で残してあげたいと思いました。この映像では弟の考えを全然映しきれていなくて、映像はほんとうに自分自身の状態がでるなと、ほんとうはもっと良いです。課題だと思っているのは、弟の成長具合に自分の成長が全然足りていなくて、自分の人格をもっと身につけないと、いい映像は作れないなと、この映像で改めて思いました」とコメント。
カツヲ氏は「尺が足りなくて、もっと見せたい部分があると仰っていましたが、最初のインタビューなどを見ても、パッと撮って、パッと編集した作品には見えないです。ずっと撮っていた中のワンカットなんだろうなと。弟さんの強い意志というのが今回の作品には詰まっていて素敵だなと思いました」とコメントしていた。
また熊澤氏からは、「人は生きていれば必ず人生の中で様々な困難に直面します。この作品の父親になった主人公は大きな困難に見舞われる中、悲しみに暮れるのではなく、困難を受け入れて生きていこうとします。この生きていくための強い決意表明が映像作品の中から力強く伝わってきたのに心を打たれました」とメッセージが届いていた。
■準グランプリ作品「響子先生への家族授業」(Happilm)
準グランプリを受賞したHappilmの大石氏は「結婚式の余興ビデオとして心を込めて作成しました。撮影は1時間ぐらい行っており、撮影しながら途中何度も泣いて、編集の時も泣きながら行いました(笑)。映像は今回のテーマ“感動”でもあるように、人を動かす力があると思っていて、撮影という場を与えることで、みんなが元々思っていた家族への思いや友人への思いが表れる場として機能しているんじゃないかと思います。これからも人の心を動かす映像を作っていきたいと思います」とコメントしていた。
江夏氏は「映像を作るときに一番大事なのは、どう肉付けするかという演出だと思っています。Happilmさんは演出を楽しんでやっているなと感じました。自分たちが楽しんでやらないといい作品ができないと思っているので、時間を忘れて、人のためということを忘れて、みんなにメッセージを伝えることができる作品ができたのではないかなと思います」とコメントしていた。
■江夏由洋審査員賞「End Of Asia 〜アジアの端の不思議な帽子屋〜」(笹本正喜)
江夏氏が選んだ理由を「一目ぼれでした。ライティング、キャスティング、そしてストーリー。僕が好きな音楽。ほんとうに素晴らしいです。笹本さんのクリエイティビティは完成されたものがあって、伝えたいメッセージや出したい映像など、全てがこの作品につまっているなと思いました。あとは編集のテクニックですね。最後に疑問を問いかけていて、何度も見ては新しい発見がある素晴らしい作品だったと思います」とコメントしていた。
■カツヲ審査員賞「地上にて」(百野健介)
カツヲ氏が「地上にて」を選んだ理由として、「世界観が圧倒的にきれいだなと思いました、日常のきれいな部分や残酷な部分などを、ピアノのきれいな旋律とまとめた作品が僕にはすごくささりました」とコメント。
■熊澤尚人審査員賞「親父の背中」(坂野彰太郎)
熊澤氏から「親父の背中」を選んだ理由として「主人公の職人の姿勢に大変共感しました。仕事に感謝し、仕事への努力を惜しまない姿が映像から感じられました。また映像から木の香りが香ってきたのがよかったです」とメッセージが届いていた。
最後に全員で記念撮影