キヤノンは、スーパー35mm相当サイズのセンサー搭載により4Kカメラに対応したCOMPACT-SERVOレンズシリーズの望遠レンズとして「CN-E70-200mm T4.4 L IS KAS S」を2017年10月上旬に発売する。希望小売価格はオープン。

CN-E70-200mm T4.4 L IS KAS Sは、焦点距離は70~200mmで、レンズ本体の大きさは幅93.4mm×高さ107.2×mm長さ182.3mm。重量は約1.25kg。レンズ本体に電動ズーム機構を内蔵しており、高速から低速まで電動ズーム操作が可能。USM駆動によりカメラのAF機能にも対応。容易に脱着可能な別売りの専用グリップZSG-C10を装着することで、肩担ぎやリグを使用した撮影などの撮影も行える。

エクステンダー「EF1.4×III」装着時

CN-E18-80mm T4.4 L IS KAS Sとの併用も可能で、CN-E18-80mm T4.4 L IS KAS S同等の小型・軽量となっている。別売りのエクステンダー「EF1.4×III」と「EF2×III」が装着でき、EF1.4×III装着時は98~280mm、EF2×III装着時は140~400mmにそれぞれ焦点距離の延長が可能。また、CINEMA EOS SYSTEMのカメラに装着する場合は、マウント経由でレンズへ給電するため別電源が不要となる。

ズーミング中でも安定した画作りが可能なレンズ機構と、揺れが少ない滑らかな映像を提供するシフト式光学防振機構を搭載。シフト式光学防振機構は低周波から高周波までの抑振率を実現し、手持ち、肩担ぎ、リグ使用時、三脚使用時も安定した撮影が可能だという。レンズのコーティング技術や鏡筒内面の遮光設計技術、同社独自のシミュレーション技術を活用することで、ゴーストやフレアの発生を抑制。円形に近い開口形状を保つことが可能な9枚絞り羽根を採用。

EFマウントを採用しており、スーパー35mm相当サイズのセンサーを搭載したCINEMA EOS SYSTEMのカメラに装着することで、デュアルピクセルCMOS AFや、高精度なピント合わせをサポートするデュアルピクセルフォーカスガイドの使用が可能なほか、別売りのRCV100からフォーカス/ズーム/アイリスのリモート操作が可能。さらに、倍率色収差補正機能、プッシュオートアイリス機能にも対応する。

■CN-E70-200mm T4.4 L IS KAS SとCN-E18-80mm T4.4 L IS KAS Sの比較
CN-E70-200mm T4.4 L IS KAS S CN-E18-80mm T4.4 L IS KAS S
マウント EFのみ EFのみ
イメージサイズ Super 35 Super 35
焦点距離 70~200mm 18~80mm
最大口径比(T/F No.) (T No.)1:4.4 at 70-200mm
(F No.)1:4 at 70-200mm
(T No.)1:4.4 at 18-80mm
(F No.)1:4 at 18-80mm
画角 19.9°×11.3°
7.0°×4.0°※1
21.2°×11.3°
7.5°×4.0°※2
68.7°×41.9°
17.5°×9.9°※1
72.1°×41.9°
18.6°×9.9°※2
最至近距離撮影 1.2m/4′ 0.5m/1.7′
最接近時の撮影範囲 31.3×17.5cm(at 70mm)
11.5×6.4cm(at 200mm)※1
33.3×17.5cm(at 70mm)
12.2×6.4cm(at 200mm)※2
43.4×24.3cm(at 18mm)
9.5×5.3cm(at 80mm)※1
46.2×24.3cm(at 18mm)
10.1×5.3cm(at 80mm)※2
外形寸法(W×H×L) 93.4×107.2×182.3mm 93.4×107.2×182.3mm
質量 約1.25kg 約1.2kg
※1:撮像画面サイズ 24.6mm×13.8mm、アスペクト比1.78:1
※2:撮像画像サイズ 26.2mm×13.8mm、アスペクト比1.9:1

なお、CN-E70-200mm T4.4 L IS KAS Sは2017年4月22日から27日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2017の同社ブース(セントラルホール/C4325)にて展示予定。