Blackmagic Designの発表によると、オーディオビジュアル制作/配信会社RUNNING TVが、1920年代から50年代までのイタリア映画のアーカイブ100本以上を、Blackmagic Cintel Film Scannerを使用してデジタル化したという。

RUNNING TVは、イタリアの販売店であるProfessional Showの協力のもと、Blackmagic Cintel Film Scannerと共に4セットのDaVinci Resolve Studioも導入し、16mmと35mmフィルムのデジタルリマスタリング/修復の包括的なワークフローを構築した。RUNNING TVのタルチジオ・バッソ氏は次のようにコメントしている。

バッソ氏:1メートルのフィルムが失われるたびに1つの歴史が永遠に失われると考えているので、ここイタリアで可能な限り歴史を継承する手伝いをしたいと常に思っていました。しかし、その費用が常に問題となっていました。スキャナーは概して非常に高額ですし、高い技術力を持つ人材が必要だったので採算が合わず、今まで実現に至りませんでした。

Blackmagic DesignがCintelを買収したことで、それは変わった。

バッソ氏:Blackmagic Designによる買収で、フィルムのスキャンが財政的に成り立つ作業となりました。優れたエンジニアリングのおかげで、リアルタイムでネガフィルムをHDと4Kにスキャンできるようになりました。しかし、最終的に私たちの夢を実現させてくれたのは価格でした。リマスタリングや修復作業に必要なツールが、弊社のような企業が購入できるようなリーズナブルな価格になったのは非常にありがたいことです。

RUNNING TVはBlackmagic Cintel Film ScannerとDaVinci Resolve Studioを導入することで、16mmと35mmフィルムのデジタル化を行う修復専用の施設を立ち上げた。

バッソ氏:通常、手作業でフィルムリールを修復することから作業は始まります。これにはフィルムストックの洗浄、ホコリ取り、パーフォレーションの修復などが含まれます。その後、Blackmagic Cintel Film Scannerで最大30fpsでスキャンしてデジタル化し、DaVinci ResolveをインストールしたMac ProにThunderboltでデータを送信しました。

Blackmagic Cintel Film Scanner導入以来、RUNNING TVはスキャンにおいて評価を得ており、現在フィルム修復コースの立ち上げに向けて準備を進めている。

バッソ氏:操作は複雑ではなく、使用方法はシンプルです。全てがリアルタイムでキャプチャーされるので、スキャンも非常に速いのが魅力的です。少し前まで、Blackmagic Cintel Film ScannerやDaVinci Resolveを組み込んだワークフローは高額過ぎて実現できなかったことを考えると、今、その両方を使って作業ができているのは感慨深いですね。これだけで、いかにBlackmagic Designが製造会社としてこの業界に革命をもたらしているかが十分に伝わると私は思っています。