Blackmagic Designは、20系統の入力、4つのM/E列、16系統の次世代ATEMクロマキーヤーを搭載し、Ultra HD 2160p60に対応したスイッチャー「ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4K」を発売開始した。希望小売価格はUS$5,995(国内:税別681,800円)。また、既存モデルのATEM 2 M/E Broadcast Studio 4Kに新製品の機能を追加する無償ソフトウェアアップデートも合わせて発表した。同アップデートは同社Webページよりダウンロード可能。

ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kを使用することで、最大60fpsまでのフレームレートでHDおよびUltra HDをライブスイッチングしてプログラムを作成可能。12G-SDIテクノロジーを採用しており、1本の標準SDIケーブルで2160p60カメラを接続できる。マルチレートの12G-SDIインターフェースは、6G-SDI、3G-SDI、HD-SDIを自動的に切り替えるので、スイッチャーは既存のHD機器と互換性を得られる。ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kで2160p60のプログラムのマスタリングを行い、同時にリアルタイムダウンコンバーターでHDを出力することも可能だ。

キーイングおよびエフェクトに関しては、合計16系統の新しいキーヤーを搭載。4つのミックスエフェクト列が、それぞれ4系統の新しいATEMクロマキーヤーに対応。新しいキーヤーは、色範囲の選択およびサンプリング用のサイズ変更可能なオンスクリーン・コントロール、フォアグラウンド、バックグラウンド、エッジ調整のコントロール、スピル/フレア抑制用のクロマ修正ツールを搭載し、キーをクリーンに抜いて、合成や複雑なマルチレイヤーエフェクトを作成できるとしている。

ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kは、クリエイティブ機能や、4系統のメディアプレーヤー、そしてより多くのグラフィックやビデオクリップに対応した大容量メディアプールに対応している。16系統のATEMクロマキーヤー、トランジション、DVE、SuperSourceマルチレイヤー、パワーマクロ、オーディオミックス、カラーコレクション機能の付いたカメラコントロールなどにも対応している。

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12G-SDIに加え、放送用インターフェースを搭載。すべての入力系統はフレームの自動再同期に対応しており、ユーザーはリファレンス信号のない入力ソースでもクリーンスイッチングを実現できる。また、2系統のXLRバランスオーディオ入出力でミキサーやその他のオーディオ機器とも接続可能だ。Ultra HDプログラム出力に加えて、ダウンコンバートHDプログラム出力にも対応。さらに6系統のAux出力で大型スクリーン、プロジェクター、レコーダー、モニターなどにクリーンフィードを出力可能。デュアルUltra HDマルチビュー出力により、大画面Ultra HDモニターで、プログラム、プレビュー、カメラの映像をモニタリングすることも可能だ。

また、ATEMのプロ仕様ハードウェアコントロールパネルや、イーサネットに繋いだMac/Windowsコンピューターで起動したATEM Software Controlからコントロール可能。無償で同梱されているATEM Software Controlは、フルビジュアル対応のコントロールパネル。パラメーターパレットでスピーディな調整、グラフィックのロード、オーディオミックスなどを実行できる。複数のハードウェア/ソフトウェアコントロールパネルを組み合わせて使用することも可能。ATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kの主な機能は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

  • 各M/E列が4系統の高度なATEMクロマキーヤーに対応した4 M/Eスイッチャー
  • HD/Ultra HDビデオフォーマット間を瞬時に切り替え
  • 2系統の内蔵Ultra HDマルチビューで、16系統のソース、2系統のプレビューおよびプログラム出力をモニタリング
  • 20系統の入力で、合計20系統の12G-SDIを接続。すべての入力系統は自動再同期機能を搭載
  • 1系統のダウンコンバートプログラム出力
  • 内蔵メディアプールストレージに、64個のRGBA Ultra HDスチル、360フレームのUltra HDクリップを保存
  • 位置/スケール/サイズ変更、回転に対応したフルモーション2D DVE機能を内蔵
  • 内蔵SuperSourceで、4系統のDVE、4系統のキーレイヤーを独立したビデオソースとして使用可能
  • 4系統のメディアプレーヤーからグラフィックをキーヤーに送信し、フィル&キーレイヤーに使用
  • カット、ミックス、ディップ・トゥ・カラー、SMPTEワイプなどの多彩なトランジション
  • 16系統の新しい高度なATEMクロマキーヤー(各M/E列に4系統)
  • 2系統のダウンストリームキーヤー
  • 6系統のAux出力(フロントパネルにAux切り替えボタン、確認用LCDスクリーンを搭載)
  • 内蔵オーディオミキサーで、すべてのビデオ入力のエンベデッドオーディオおよび独立したオーディオ入力をライブミックス
  • バランスXLRステレオアナログオーディオ入力、1系統のHiFi RCAステレオオーディオ入力を内蔵オーディオミキサーで使用可能
  • オーディオミキサーのメイン/プレビュー出力をバランスXLRオーディオ出力およびすべてのビデオ出力に出力
  • ブラック、カラーバー、2つのカラージェネレーター、メディアプールなどの内部ソース
  • コントロールパネル接続用のイーサネット接続。MacおよびWindows対応ソフトウェアコントロールを同梱
  • ハードウェアパネルが必要な場合、すべてのATEMハードウェアパネルと互換
  • ブラックバーストおよびHD3値シンクゲンロック入力で、大規模なシステムに統合
  • パワフルなポータブルソリューションに最適な、コンパクトな2Uサイズ

Blackmagic Design CEOのグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:新しいATEM 4 M/E Broadcast Studio 4Kは、2 M/Eモデルと同じデザインに4つのミックスエフェクト列、16系統の高度なATEMクロマキーなどの機能を搭載しています。これまで以上にパワフルでクリエイティブなエフェクトに対応したハイエンドのライブプロダクションスイッチャーを使用することで、驚異的なテレビ番組制作が可能になります。さらに、既存のATEM 2 M/E Production Studio 4Kのユーザーは、ソフトウェアアップデートによりこれらのすべての新機能を無償で得られます!