ソニーは、同社のレンズ交換式XDCAMメモリーカムコーダー「PXW-FS5」をベースに画作りを再設計し、RAW映像の出力、ハイフレームレート撮影に対応した新モデルとして、「FS5 II」(「PXW-FS5M2(ボディのみ)」)とズームレンズキット「PXW-FS5M2K(E PZ 18-105mm F4 G OSSレンズ付属モデル)」を2018年6月に発売する。希望小売価格はボディのみが税別620,000円、パワーズームレンズ「SELP18105G」が付属するFS5M2Kは税別680,000円。なお、従来機種のPXW-FS5は新価格(税別55万円前後に値下げ)で現行商品として併売予定だが、PXW-FS5Kは生産完了となる。
本体側面にFS5 IIのロゴが記載されている
FS5 IIは、デジタルシネマカメラVENICE開発のノウハウを活用し、PXW-FS5開発時からさらに人物描写を重視するよう画作りを大幅に再設計しているという。4K Exmorスーパー35mmCMOSイメージセンサー(総画素数約1160万画素、有効画素数約880万画素)を搭載し、XAVC 4Kでの本体記録に対応。収録フォーマットは、XAVC(QFHD Long 4:2:0/HD Long 4:2:2)、AVCHD、XAVC Proxyの4種類に対応、100Mbpsのビットレート(4K 30p/24p XAVC)による収録も可能。
また、対応外部レコーダーへのRAW出力に対応。本体SDI端子と対応外部レコーダーを接続することで、4K 60fps(HLG方式によるHDR記録)に加え、4K 120fps(最大4秒)、2K 240fps(連続)を出力し、レコーダーで記録可能。内蔵メモリーカードへは、フルHDで120fps(連続)、または240fps(最大8秒)の記録に対応。センサーは高感度かつ、トータル14stopのダイナミックレンジに対応。またセンサーの広いダイナミクレンジを表現するS-Log 2/3を搭載。さらにインスタントHDRワークフローにも対応。
本体質量は0.8kgと小型軽量で、着脱式のワンタッチ回転グリップに多種の操作ボタンとダイヤルを配置し、カメラを握った状態で設定変更が可能。取付け位置・角度の変更が可能な液晶パネルを搭載するなど、手持ち撮影時の機動性に優れている。また同社独自の電子式可変NDフィルターにより、絞りを変化させずに最適な露出調整が行なえる。Auto ND機能も搭載しており、電子式可変NDフィルターを使用した自動露出制御も可能。
なお、FS5 IIは、2018年4月9日から12日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2018の同社ブース(セントラルホール/C11001)にて展示される。