Blackmagic Designは、リアルタイム・フィルムスキャナーの第2世代モデルとして「Cintel Scanner 2」を発表した。2018年6月発売予定。希望小売価格はUS$29,995(国内:税別3,408,000円)。
新しいCintel Scanner 2は、全く新しい高速のインターフェースでMacおよびWindowsコンピューターに接続可能。40Gb/sのThunderbolt 3テクノロジーが搭載されているため、Cintel Scanner 2を最新のMacに接続して、リアルタイムで4Kフィルムスキャンが可能。さらに、Thunderbolt 3のないWindowsやLinuxベースのコンピューターとも、PCIeインターフェースで接続できる。
新しいバイフェーズ(二相)同期およびタイムコード出力コネクターで、Cintel Scanner 2を外部機器に接続可能。これは、磁気サウンドトラックリールをフィルムと同期させて再生する機器と使用する際に最適だとしている。これらの機器は、多くの場合パルスを使用して同期するため、タイムコード入力がない。タイムコードに対応している機器と併用する場合、スキャナーがタイムコードを出力するため、オーディオ機器は位置と同期をマッチさせることができる。バイフェーズ同期のサポートが追加されたことで、Cintel Scanner 2では旧型のオーディオ機器との互換性が今まで以上に広がったという。
また、新しいスキッドプレートを搭載しており、35mmフィルムのHDR(ハイダイナミックレンジ)フィルムスキャンが行える。35mmフィルムのネイティブ解像度は4Kハイダイナミックレンジであるため、既存のフィルムライブラリをCintel Scanner 2でスキャンし、4Kハイダイナミックレンジのイメージを蘇らせ、NetflixやApple TVなどの最新のストリーミングサービスでの配信が可能。16mmフィルムのHDRスキャンは将来のアップデートで追加予定。
Cintel Scanner 2のHDRスキャンは、スキャナーに同梱されているDaVinci Resolve 15 Studioを使用して行える。DaVinci Resolve 15 Studioは、DolbyVision、HLG、HDR、HDR10方式に対応したGPUアクセラレーションを用いたカラーグレーディングおよびマスタリングをサポートしている。さらに、DaVinci Resolve 15 StudioのResolveFXに新しく追加されたツールで、自動ダート除去、ダストバスティング、スマートフィル・テクノロジーによるパッチ除去、高度な時間的/空間的ノイズ除去が可能。
Blackmagic Design CEOのグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
ペティ氏:Cintel Scanner 2とDaVinci Resolve 15 Studioのコンビネーションは、世界最先端のフィルムスキャンおよび修復ツールです。新しいCintel Scanner 2は、既存のフィルムライブラリをUltra HDにして、HDR放送やNetflixやApple TVなどでのストリーミングに使用できるため、エキサイティングな製品です!