ソニーは、35mmフルサイズ対応のα Eマウントレンズとして、大口径超望遠レンズGマスター「FE 400mm F2.8 GM OSS」(SEL400F28GM)を発売する。2018年7月3日に受注開始し、9月上旬より順次出荷開始。希望小売価格は税別1,600,000円。
同レンズは、新開発のフォーカスアクチュエーターの搭載や独自の新規光学系の採用などのメカニカル・光学技術により、高速・高精度・高追従AF性能と、Gマスターならではの解像性能、自然で美しいぼけ描写を実現。超望遠400mm開放F値2.8の大口径レンズを、Eマウントの超望遠単焦点レンズとして初めて発売する。レンズのフォーカス駆動部には、従来のリニアモーターの構造を刷新し、高推力化を実現した新開発のXD(extreme dynamic)リニアモーターを2基搭載。本体重量は2,895g。
17群23枚(フィルター1枚含む)のレンズ構成には、色収差補正効果が大きく、光学ガラスより比重が小さい蛍石レンズ3枚をαレンズとして初採用。鏡筒前方の重量バランスを最適化した新規光学設計と、軽量かつ堅牢性の高いマグネシウム合金製部品を鏡筒本体の外装をはじめ全面的に採用。また、鏡筒前方の軽量化により、カメラ本体と組み合わせた際の重量バランスが最適化され、回転運動に対する抵抗の大きさを表す慣性モーメントも、従来の組み合わせと比較して最大約50%低減しているという。一脚撮影時および手持ち撮影時のいずれにおいても、パンニング(横方向の旋回)が可能。主な特長は以下の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
- 新設計の11枚羽根円形絞りを採用することで、自然でやわらかい円形ぼけを実現
- 1.4倍テレコンバーター「SEL14TC」と2倍テレコンバーター「SEL20TC」に対応、高い描写性能とAF性能を実現
- フレアやゴーストを抑制する独自のコーティング技術、ナノARコーティングを採用
- 屋外で過酷な撮影環境にも耐えられる、防塵防滴に配慮した設計
- 汚れが付きにくく、また付着しても落としやすいフッ素コートをレンズ最前面に採用
- マニュアルフォーカスリングを回すことで、AF-Cモードで撮影中もMF操作が可能なフルタイムDMFモードを搭載
- マニュアルフォーカス時の繊細なリング操作にも反応の良い「リニア・レスポンスMF」を採用
- 瞳AFなどの機能を割り当てることができる4つのフォーカスホールドボタンを搭載
- 動体撮影時のフレーミングの安定を重視し、手ブレ補正のアルゴリズムを最適化したMODE3を初搭載
- プリセットフォーカスとファンクションの2つの機能を切り替えて操作可能なファンクションリングを初搭載(ファンクション設定時には、カメラ本体のメニューから割り当てることができる機能を選択可能)
- トランクタイプの専用ハードケースを付属
近日公開予定のα9(ILCE-9)の本体ソフトウェアアップデートver.3.00により、手ブレ補正機能の最適化をはじめ、電子シャッターによる連続撮影において絞り値がF11より大きな場合でもAF追従が可能になるなど、FE 400mm F2.8 GM OSS装着時に最適な機能・性能が使用できるようになるという。シリアルナンバーのExifへの書き込み「入/切」機能や、低照度下におけるAF速度やコンティニュアスAF性能等、フラッシュ撮影におけるレリーズタイムラグ短縮を含むフラッシュ撮影時の性能の改善と機能の追加が予定されている。
別売アクセサリーの差し込み式円偏光フィルター「VF-DCPL1」
また、別売アクセサリーとして差し込み式円偏光フィルター「VF-DCPL1」を12月下旬に発売する。希望小売価格は税別42,000円。VF-DCPL1をレンズ本体に装着することで、水面の反射やガラスの映り込みを抑えたり、青空の色などを濃く鮮やかにして、質感やクリアな色彩を引き出すとしている。レンズに装着した状態でも外側からフィルターの回転が可能。レンズ本体同様に、防塵防滴に配慮した設計。