Blackmagic Designは、新製品「Blackmagic eGPU」を発表した。Apple.comおよび世界各地のApple Storeでのみ販売している。希望小売価格はUS$699(国内:税別89,800円)。
プロのビデオエディター、ハリウッドのカラリストやVFXアーティストのニーズに応えるように設計されたBlackmagic eGPUは、デスクトップと同じレベルのGPUをMacBook Proに追加したいという要望を実現した製品。1ブロックのアルミニウムを押し出して形成されており、独自の吸排気用グリルで対流冷却を行い、効率的に放熱する。冷却システムは静かで、稼働音は18デシベルまでの静音設計。
Blackmagic eGPUは Radeon Pro 580グラフィックプロセッサーを搭載。8GBのGDDR5 RAM、256-bitメモリバンド幅、最大5.5テラフロップスの処理能力の計算ユニットが36個搭載されている。Radeon Pro 580のテクスチャー・ピクセルフィルレートは384億/1秒。また、AppleのMetalグラフィックステクノロジーをサポートしており、GPUにほぼ直接アクセスでき、ゲームやアプリケーションのグラフィックと計算性能を最大限にできるとしている。
DaVinci Resolve 15での編集においてパフォーマンスを加速できるため、リアルタイムのエフェクト、一層多くのノードを使用したカラーコレクション、フィルムグレインや光線やブラーなどのResolveFXの使用が可能となる。また、DaVinci Resolve 15はマルチGPUおよびMetalを完全サポートしており、Blackmagic eGPUを最大限に活用できる。
グラフィックおよび計算アクセラレーションに加え、Blackmagic eGPUは様々なデバイスを接続するドッキングハブとしても最適だとしており、キーボード、マウス、Thunderboltモニター、大画面HDMIテレビ、高速ストレージなどを接続して使可能。2つのThunderbolt 3(40Gb/s)、4つの内蔵USBハブ、1つの4K出力対応HDMIを搭載。インターフェースは人間工学に基づいて配置されているため、周辺機器のすばやい接続、取り外しが可能だという。
電源は内蔵されているため、GPUに給電しながらThunderbolt 3を介して、85Wのダウンストリーム電源をラップトップや周辺機器に供給して充電可能。電源は100Vから240Vに対応しており、一般的なIEC電源コネクターを搭載しているため、世界各地で使用可能。
Blackmagic Design CEOのグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
Blackmagic eGPUは、DaVinci Resolveを使用したプロのビデオワークフローのために特別に設計された世界初のeGPUです。一層リアルなルックの3DゲームやVRの世界に完全に浸る上で必要となる性能を追加できます。何より、Blackmagic eGPUはデスクトップと同レベルのグラフィック性能をラップトップコンピューターに追加できるのです!