株式会社タムロンは、35mm判フルサイズデジタル一眼レフカメラ対応の大口径超広角ズームレンズ「SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD G2 (Model A041)」(以下:Model A041)を発売する。ニコン用が2018年9月21日、キヤノン用が2018年10月12日発売。希望小売価格は税別160,000円。
Model A041は、焦点距離15mmから始まるF/2.8超広角ズームレンズ。単焦点レンズに劣らない高解像を超広角ズーム域で達成するために、XGM(大口径ガラスモールド両面非球面レンズ)をはじめ、複数のLD (Low Dispersion:異常低分散)レンズを適切に配置することで、広角域で目立ちやすいディストーション(歪曲収差)や倍率色収差などの発生を徹底的に抑制しているという。
レンズ周辺部からの有害光が侵入しやすい広角レンズにおいて、高い反射抑制効果を発揮するAX(Anti-reflection eXpand)コーティングを開発。同社の独自開発による特殊な蒸着技術により、通常の凸面だけでなく、従来製法では均一な成膜が困難であった曲率が大きな凸面であっても、周辺部分の反射率を中心部分と同等レベルまで抑えることが可能だとしている。さらに、ナノテクノロジーを駆使したeBAND(Extended Bandwidth & Angular-Dependency)コーティング、およびBBAR(Broad-Band Anti-Reflection)コーティングを加えた、3種類のコーティング技術を活用することで、これまで以上にゴーストやフレアの発生を徹底的に排除し、クリアで抜けの良い写りを実現したとしている。
デュアルMPUを搭載し、AF制御アルゴニズムを刷新。AF速度および精度が向上。AF駆動には同社独自開発の超音波モーターUSD(Ultrasonic Silent Drive)を採用しており、トルク、レスポンス、静粛性を実現している。また、フルタイムマニュアル機構を搭載しているため、AF時においても即座に手動でピントの微調整が可能。
大口径F/2.8超広角ズームレンズに手ブレ補正機構VC(Vibration Compensation)を搭載したModel A012の補正効果が強化され、Model A041ではCIPA準拠4.5段分の補正効果を実現。キヤノン(EFマウント)用の同製品には、レンズ後部にゼラチンなどのシートフィルターを差し込むことができるフィルターホルダーを標準装備。前玉の曲率の大きな超広角レンズでは難しかった、フィルターワークによる写真撮影が、より手軽で簡易になった。
また、別売りアクセサリーのTAMRON TAP-in Console(タップ・イン・コンソール)に対応しており、レンズのファームウェアのアップデートやAFの合焦位置、フルタイムマニュアルの設定、手ブレ補正モードの選択などのカスタマイズをユーザー自身で行うことが可能。