近年、平和精機工業はエントリー三脚のTH-X、スライダーキットのあるLIBEC ALLEX、一脚システムのHFMPなど、小型ビデオカメラを対象にした製品が続いていたが、今回小型ペデスタルシステム2機種が参考出展されていたほか、小型ビデオカメラ用の三脚にも参考出展があった。

ブース内はエントリーやミドルレンジモデル製品と組み合わせた提案エリアや修理相談コーナー、ハイエンド展示エリアがあり、目的に応じた使い方をわかりやすく配置している。

今回参考出展されていたペデスタルシステムはパン・ティルトやカウンターバランス調節操作のほか、昇降機構の簿妙なバランス調節など、現場からの希望を積極的に取り入れ、新たに設計されたもので、これは従来箱型カメラを対象に設計され踏襲されてきたものから、ハンディタイプのカメラをスタジオ・中継カメラに使用するという時代の変化に対応したものと言えるだろう。

また、今年も修理相談コーナーを設置し、三脚のメンテナンスや日頃の疑問など修理のスペシャリストが対応するコーナーも他社にはあまり見られない人気のコーナーとなっていた。

今回参考出展されていたペデスタルシステムは、グランドスプレッダータイプとドリータイプの2種類で、スタジオ使用では欠かせないプロンプターや大型のビューファインダーなどを装着した運用が想定されている

ドリータイプのペデスタルはスムーズな昇降を実現するため、上段(オンショット)は空気圧を使用し、中段はガススプリングによる昇降サポートを採用。空気圧の調節は市販の空気入れを使用できる

微妙な重量バランス取るためのウエイト。中継など周囲の温度変化が大きい環境で微妙なバランスをとる場合にこのウエイトを載せたり外したりして調節する

大型レンズやプロンプターなど、カメラ以外にも重量物があるため長く幅の広いカメラプレートを採用している

カウンターバランスの調節はハンドルを引き出して行うため、力を入れなくても微妙な調節ができるように工夫されている

QH1ヘッド部。ヘッドの動きを固定するロックが搭載されている

QH3ヘッド部。基本的なデザインはQH1と同じ

参考出展の小型三脚TH-Z。HFMPなどと同様のManfrotto、Sachtler互換のスライドプレートを採用