アップルは、「Apple Pro Display XDR」を今秋に発売する。米国での希望小売価格は、Pro Display XDRが4,999ドル、Pro Standが999ドル、VESAマウントアダプタが199ドルを予定している。日本国内での発売時期や価格は発表されていない。
Pro Display XDRは、2000万以上のピクセルで構成されるRetina 6K解像度(6016×3384ピクセル)の32インチLCDパネルを搭載し、Retina 5Kディスプレイよりも約40%も広い画面領域を実現。P3広色域と真の10ビットカラーにより10億色以上の表示が可能で、映像·写真の編集、3Dアニメーション、カラーグレーディングといった作業に欠かせない、現実(実物)に近い視覚体験を味わうことができる。
Pro Display XDRは最高クラスの偏光子技術を採用したことで、正面以外から見ても正確な色が表示できる超ワイドな視野角を実現しているという。複数人で同時に画面を見た場合にも同じ内容でより正確に見られるようになるという。反射光を抑えるために、反射防止コーティング技術を採用しており、反射率を下げてグレアを抑えるために、ディスプレイ表面のガラスにナノメートルレベルの微細なエッチングを施す「ナノテクスチャー」と呼ばれる画期的で新しいマット(非光沢)オプションも提供するという。
Pro Display XDRは、LEDの巨大なアレイ(配列)を用いたダイレクトバックライトシステムを採用し、フルスクリーン輝度で1,000nit、ピーク輝度で1,600nitを実現。アルミニウムの格子パターンをヒートシンクとして利用するサーマルシステムにより、フルスクリーン輝度の1,000nitをいつまでも保つことができるという。1,000,000:1のコントラスト比により明るい鏡面ハイライト、漆黒のブラック、そしてその中間にあるあらゆるディテールの色で表現される。
Pro Display XDRは、美しいアルミニウム製のエンクロージャに収めた端から端まで広がるガラスと9ミリメートル幅の細い境界といった高度に機能的で柔軟なデザインを特長としている。Pro Standは巧妙に設計された専用アームで、Pro Display XDRを完璧なバランスで支え、ほとんど重さを感じさせずに、ディスプレイを狙った位置に簡単にセットできる。
Pro Standでは画面の傾きと高さを調節でき、Pro Display XDRを回転してポートレート(縦長)モードに切り換えることもできる。Pro Standは取り外しが簡単で、素早く取り付け·取り外しできるため、ロケ現場に持っていくことも可能。ディスプレイマウントに独自の要件を求めている場合は、Pro Standの代わりにVESAマウントアダプタを取り付けることもできる。
Pro Display XDRは、新しいMac Proを含むMac製品とThunderbolt 3ケーブル1本でスムーズにつながる。Mac Proと接続する場合には6台までのディスプレイをつなぎ、最大1億2000万ピクセルの広大な画面を得ることも可能。