朋栄は「FOR-A World of Possibilities(無限の可能性に向けて)」をテーマに掲げ、12G-SDI/IP製品やHDR対応製品のほか、グラフィックス関連製品などを組み合わせ、制作現場の省力化・自動化というニーズに対応可能な製品/ソリューションを7つのエリアブースで展開。

12G-SDI/IP、グラフィックスなどの技術基盤を活用し、信号分配や回線、ライブ制作、編集制作の各環境の統合を実現したトータルマネージメントエリアのほか、花火に代表されるスイッチャーのエリアや各種プロセッサー、バーチャルスタジオ機器やスーパースローモーションカメラなどの制作機器を紹介するエリアなどで紹介。

当初朋栄は12G-SDIに力を入れていたが、IP系の規格が決まることで、12G-SDIだけでなく、IP系にも力を入れるようになったようだ。特に12G-SDIとIPの混在システムは豊富なラインナップを揃えているといっていいだろう。そのあたりが今回の見所と言えそうだ。

トータルマネージメントエリアでは、ベースバンドとIPを意識することなく、各種機器を統合制御可能な総合管理制御ソフトウェアSOM-100やVideo over IPで10Gbps映像入出力に対応なIP対応マルチチャネルビデオサーバーMBP-1000VS-IP、TICOコーデックを使用して圧縮/伸長を行い、4K UHD映像を3G-SDIで伝送する映像圧縮コーデックモジュールUSF-106TICO-12G、IP規格のSMPTE ST 2022-6、ST 2110の相互変換器映像圧縮コーデックモジュールUSF-106TICO-12GなどIPとSDI混在の制作システムをデモ

IP PAVILIONブースと朋栄のブースでリモートシェア実施。10Gb IPトランスコーダーUSF-10IP-TRCや4K/HDビデオスイッチャーHVS-6000でSDI入出力とIP入出力の混在を可能にするIP入出力ボードHVS-6000IP-8IOなどの新製品がマウントされている

プロセッサーを紹介するエリアでは、4K/HD、SDR/HDR、ベースバンド/IPが混在するワークフローで活用可能な各種プロセッサー製品を出展。新製品として12G-SDI対応小型ルーティングスイッチャーERS-44-12Gや4K VANCチェッカーEVC-4000、SDIチェンジオーバースイッチャーUSF-80SDICSなどがあった

12G-SDI対応小型ルーティングスイッチャーERS-44-12Gや、SDIチェンジオーバースイッチャーUSF-80SDICSのほか、12G-SDI/IP対応4K信号発生器ESG-4200や4K VANCチェッカーEVC-4000など4Kに必要な測定機器などの新製品も出展

バーチャルスタジオでは、バーチャルスタジオ運用とリアルタイムCG運用を実現できるVRCAM-NXや12G-SDI対応のスイッチャーHVSシリーズなどを紹介するエリアなどを隣接してバーチャルスタジオを中心とした制作システムを披露

フル4K対応スーパースローモーションカメラFT-ONE-SS4K。新開発の2/3型センサーを搭載しており、B4マウントレンズを直接利用可能。4Kで最高1000コマ/秒の高速度撮影が可能なほか、内蔵メモリーに録画しながら、撮影した別シーンのスローリプレイができる。なお、切り出し装置ZE-ONE4Kやフラッシュ光明滅補正装置RFC-ONEによるデモも行われていた

新製品の簡易CG/キャラクタージェネレーターCG-PortableはCG描画エンジンとなるBrainstorm eStudioに最新のVer.15を採用。最大4台のバーチャルカメラは最大16ポジションの設定が可能で、自由なパスを設定ができる。また、テンプレートにテキストを入力することにより、アニメーション付きテキスト表示を実現している

スイッチャーのコーナーでは、新製品の12G-SDI対応ルーティングスイッチャーMFR-6100や、12G-SDI対応2M/EビデオスイッチャーHVS-6000Mなどを出展。MFR-6100は最大144入力x144出力のマトリクス構成が可能で、入出力は、それぞれ9系統単位で拡張が可能

12G-SDI対応ビデオスイッチャーHVS-6000/6000Mは25GbE IPポートを8基備えたIP入出力カードオプションHVS-6000IP-8IOを新たに追加